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2007/06/28

小松秀樹「医療の限界」感想
医療ドキュメント。2007年06月26日読了。

医療の限界
小松秀樹 /新潮社 2007/06出版 220p 18cm ISBN:9784106102189 ¥735(税込)


前著「医療崩壊」が分厚い単行本だったので、手軽に読める新書に焼き直した本。2冊続けて読んだら目新しさを感じなかった。

新書にしたわりには小難しい言葉使いが多く、また医療に関する知識が全くない人にはやや難解(説明不足)と思われる部分もあり。例えば、
・臨床と基礎研究の違いって何?
・というか臨床って何?
・大学院生がアルバイトしている、と書いてあるけど、学生がアルバイトするのは当たり前では?
・というか医学系の大学院生って既に医師免許持っているの?いないの?
などなど。


参考になったのは、アメリカの医療費の高さ。アメリカの保険制度に関しては雑誌などで少々の知識はあったけど、値段のバカ高さについては知らなかった。
・虫垂炎の手術/日本約30万円/ニューヨーク243万円(一日入院)
・訪米中に倒れてアメリカの病院に2ヶ月入院して死亡した日本人の例/2億円以上請求され→減額交渉して最終的に4700万円→海外保険とかカードの保険で賄われたのは2800万円→つまり自己負担1900万円!


私は以前、医療は究極のサービス業なのだから、医者の腕の善し悪しで値段に差を付けるべきということを当ブログで書いた。つまりアメリカ型の医療サービスが良い、という意見だったのだが、この値段はちょっといくら何でもいきすぎ。考えが浅かった。

でも医療事務の改善は行うべきだと思う。銀行のように順番フダを発券し、呼ばれるまでぼけーっと待っている時間を少しでも有効に使えるようにするとか、国(厚労省)主導で電子カルテの促進を行い、電子会計を進め会計の時に待たされる時間を減らすとか、考えりゃいっぱいいろんなことができると思うんだけどなあ。

と書いてみたものの、医療従事者にしか判らない現場の問題が山積しているのだろうなあ。


3点/10点満点

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