下村裕治「日本を降りる若者たち」感想。
いわゆる新書。2007年11月25日読了。

下川裕治 /講談社 2007/11出版 221p 18cm ISBN:9784062879170 \756(税込)
バックパッカー兼ライターの下川裕治が、海外(主にタイ)に引き籠もる日本人を取材した本。
外務省のWebサイトに記載されている数字では、2006年10月現在で約3万8千人の在留邦人がいる。この数字は旅行者は含まれず、大使館に届け出をしている在留邦人数である。この数字には結構驚いた。
しかし下川裕治によると、大使館に届け出をせず、観光目的でタイに入国し、在留期限が近づくと隣国のカンボジアやラオスに出て、またすぐタイに戻ってくるものも多いらしい。そういう暮らしをしている日本人が、一体何人いるのか見当もつかない。ロングステイというと聞こえは良いが、その中の一部は、日本で言うところの引き籠もりと全く同じ暮らしをタイでしている人物もいる。バックパッカー用語で言うところの沈没ともちょっと違う。バンコクでアパートを借り、夏は暑いけど電気代がもったいないから極力エアコンを使わず、外出は週に一度、食料調達のためにでるだけ、普段は何をやっているかというと、アパートに引いたネットをやっていたり、本を読んだり、うだうだしたり。
本書はそういう人たちを取材し、こういう生き方を選ぶ人たちもいるということを世に知らしめた、という意味ではなかなか新しい切り口に思うが、大きな問題提起があるわけでもなく、結論があるわけでもなく、単なる事例紹介に終わっており、ちょっともったいない本だなあと思うのであった。
5点/10点満点
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