浅川芳裕「日本は世界5位の農業大国」感想。
いわゆる新書。2010年05月25日読了。
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食糧自給率が下がるとえらいこっちゃ。と3年くらい前までは信じていた。
けど、食糧自給率で言われている「カロリーベース」に疑問を感じ、ネットで調べてみたら、
生キャベツ100gはおおよそ23Kカロリー
豚バラ肉100gはおおよそ386Kカロリー
まあ当たり前だけど、肉は野菜の10倍以上カロリーが高い。
で、食糧自給率。日本で生まれて育って屠された豚でも、餌が外国産だったら、外国産食品にカウントされてしまう。その絡繰りを知ったのが2年前くらい。なんじゃそりゃ、と思った。
私の父親は地域農政に深く関わり、中学の同級生は何人かが農家を継いでいるし、従兄弟の3人が農家だ。ここ数年の間、帰省したときなどいろいろと飲みながら話をしたら、まあたいていの農家が「食糧自給率100%なんて出来るわけがないでしょ、食肉に使う餌のトウモロコシはアメリカ産を輸入しなきゃやっていけないよ、国産の餌は値段が10倍以上するんだよ。それにね、今も昔も生野菜は限りなく100%国産だよ。枝豆みたいに季節需要がすごく大きい野菜は生のまま中国辺りから船で運んでもコストが見合うかも知れないけど、たいていの野菜は輸送に時間がかかったら傷んじゃうからコストが見合わないんだよ、冷凍しても使える野菜、たとえばホウレンソウとかいんげんとかカボチャとかそういうのなら輸入もあり得るけどね、そうは言っても冷凍野菜って基本加工しているでしょ、丸々一本の大根が冷凍で売ってる? 売ってないでしょ。レタスやキュウリみたいに水分の多い野菜は輸入なんて無理。そういうのをひっくるめて考えると、食糧自給率って言う考え方が間違っていて、米の自給率と、野菜の自給率と、肉の自給率と、加工食品の自給率、少なくともこの4つ別々に自給率を出さないと意味がないんだよ」
と、少なくとも2年前の時点で、農家をやっている同級生は言っておりました。
この2年前というのは、モーニングに載っていたマンガ「エンゼルバンク」で農業ビジネスを取り上げる前でもありました。
この同級生は親から受け継いだ農家を法人化し、現在は年商億単位。農業やるにも経営センスが必要って事です。
まあそんなこんなで農業に興味を抱いていたので、この本を本屋で見つけたとき、おおっこれは!と即ゲット。
今の農政が如何にでたらめか、矛盾点を徹底的にたたき出しています。素晴らしい。お奨めです。
この本はあちこちで良書として紹介されているので、詳しい内容はどこか他のブログを参考にして下さい。
8点/10点満点
(胃痛で苦しんでいたデリーで読了)
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コメント
最近エンゼルバンクを読みました。
「米の自給率と、野菜の自給率と、肉の自給率と、加工食品の自給率、少なくともこの4つ別々に自給率を出す」
なるほどと思いました。
投稿: 匿名 | 2010/07/24 08:42
コメントありがとうございます。
食糧というのは農業だけじゃないから、魚の自給率も出すのが正解なんだと思います。
ただ魚の場合、国産か否かって区別が難しそうですけど。
投稿: あまの | 2010/07/26 23:14