宮岡伯人「エスキモー 極北の文化誌」感想。
民俗誌。2016年11月17日読了。
言語学者である著者が、少数民族であるエスキモーの言葉を調べるためアラスカに数年滞在調査し(アラスカ大学で日本語講師兼エスキモー語研究者として在籍)、エスキモー語とエスキモー文化を紹介した1987年に出版された本。
p48
1982年の推定で、エスキモー人口はソ連1,200人、アラスカ34,700人、カナダ23,000人、デンマーク(グリーンランド)42,000人。合計で約10万人。
p62によると、この少ない人口でありながらエスキモー語は9つの言語に分類されるのだそうだ。
エスキモー語の特長として、例えば日本語で「あの熊」という表現が実に26通りもあるとのこと(p138)。住んでいる場所が年中雪や氷におおわれている台地で、白夜(や極夜)の季節ともなると北とか南という方角表現すら意味をなさないため、明確な指示詞が発達したのだろうとのこと。
出版された1987年の時点でエスキモー文化は廃れかかっていると書かれている。2017年の現在は一体どうなっているのだろう。
6点/10点満点
| 固定リンク | 0
« 墓田桂「難民問題 イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題」感想。
国際情勢分析。2016年11月11日読了。 |
トップページ
| 白石隆「崩壊 インドネシアはどこへ行く」感想。
近代史。2016年11月19日読了。 »
「◇いわゆる新書」カテゴリの記事
- 瀬戸晴海「ナルコスの戦後史」感想。2023年6月24日読了(2024.01.03)
- 平山瑞穂「エンタメ小説家の失敗学」感想。2023年2月24日読了(2023.03.26)
- 恒川惠市「新興国は世界を変えるか」感想。2023年2月14日読了。(2023.03.26)
- 鈴置高史「韓国民主政治の自壊」感想。2023年1月15日読了。(2023.01.31)
- 小林美希「年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活」感想。2022年12月8日読了。(2023.01.30)
コメント