吉田敦「アフリカ経済の真実」感想。経済書。 2020年10月26日読了。
アフリカのキーワードで買った本。
思っていたよりはるかに素晴らしい内容だった。
第3章で語られるマダガスカルの現況は酷かった(想像以上に酷かったと書こうとしたが、マダガスカル経済を想像したことすらないので不適切ゆえ、たんに酷かったと書く)
マダガスカルでは、国民一人当たりGDPが1970年代から半減している。
人口は大爆発中。1990年に1100万人だったのが、2015年には2400万人と倍以上に増えている。
(GDPがほとんど変わらないのに、人口が倍になっているから、一人当たりGDPが半減しているともいえる)
2010年、世界一周旅行の際、南アフリカからマダガスカルへ行こうとした。ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区に行きたかったのだ。だが飛行機代が往復20万円もしたので断念した。今思えば、無理してでも行っていた方が良かった。2021年、コロナが終息し海外旅行に行けるようになったとして、マダガスカルに行っても数少ない旅行者にたかる貧困層が山ほどいて、たぶん旅を楽しめないだろうな、と思うのである。
2010年(アラブの春の前)の世界一周旅行で行っていればよかったと思う場所はいくつかあり、筆頭はイエメン(2011年から内戦、継続中)。2番目は中央アフリカ(2012年から内戦、継続中)。3番目はマダガスカル(内戦は今のところ起きていない)。4番目はベネズエラ(2014年から無能マドゥロ大統領の最悪政権運営で国崩壊。2015年に3000万人いた人口が、2019年には2700万人にまで減っている)。逆の意味で行けたのはシリア(2010年、アサド大統領は外圧で国の民主化を目指していたが、アラブの春で政府・反政府双方意固地になり全てが台無しになった)とブラジル(2009年に行った。2010年後半から資源価格下落で失業率悪化、治安悪化、賄賂政治の糾弾など国中が荒れている)
関係ない自分語りが続いてしまった。本書は良いです。
9点/10点満点
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