上野庸平「ルポ アフリカに進出する日本の新宗教」感想。ルポ。2021年02月11日読了。
2016年に出版された本。
・ラエリアンムーブメント(宇宙人が人間を作ったと真珠ている団体。日本発祥ではない)
・幸福の科学
・真如苑
・崇教真光
・統一教会
・創価学会
らの宗教がアフリカ各地でどのような活動を行っているのかを、現地の事務所・施設に訪れ取材した記録。
著者は在外大使館の契約職員として、ブルキナファソ、ガボンに勤務。セネガルにも在住経験あり。
構成がいまいちで、突撃取材をただ一冊にまとめた感が否めない。構成が良ければもっと高い評価を得ていたことと思われる(アフリカ好きの私のアンテナにも引っかからなかったので、ルポとして厳しい眼で見られたのだろう)
ウガンダで幸福の科学が躍進中、ブルキナファソで真如苑信者(ブルキナファソ人)と偶然出会う、フランス国営ラジオRFI(西アフリカでリスナーが2億人)で紹介される崇教真光、どこにでもある創価学会などなどが紹介されている。
著者が暮らしていた関係でブルキナファソの話題が多い。これが構成の弱さで、宗教別にするより国別に紹介した方が良かったのではないだろうか。
巻頭に宗教地図が載っているのだが、それによれば、
・アンゴラにPL教団、生長の家、世界救世教、崇教真光
・ガーナに創価学会、日蓮正宗、生長の家
・ウガンダに統一教会、幸福の科学、天理教、バハイ教(イラン発祥)
など、いろんなところに進出していることが分かる。
ちなみにコンゴ共和国(紛争が多発しているコンゴ民主共和国の隣の別国)の首都ブラザヴィルには天理教が50年前から存在し、アフリカを旅する日本人バックパッカーの間で昔から有名だった。
6点/10点満点
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