五木寛之「戒厳令の夜(上)」感想。
戦慄のロマン。2003年01月10日再読了。
あらすじ(文庫カバー裏からまるまる引用)
元美術史学徒の江間隆之は、福岡の酒場で一枚の絵にめぐり会った。その絵は紛れもなくスペインの大画家パブロ・ロペスのものだった。占領下のパリでナチスの強奪され、杳として行方の知れなかったコレクションが、今なお日本のどこかに眠っている! 右翼浪人・鳴海望洋と共に幻の名画の謎を解明しようとする江間の前には歴史の暗部がしだいに鮮明に浮かび上がってくる……。
◆私の母親がやたらと小説が好きで、実家には今でも小学館の現代文学全集全80巻、講談社の世界の文学全集全80巻などが書棚に飾られている。30年くらい前に出版された全集で、当時の価格で1冊1200円くらい。ちなみに両方で160冊ある全集のうち、母親は十数冊しか読んでいなかった。地元の本屋さんの営業努力に負けて買ったのか、本が好きだから買ったのか、いまだに買った理由はよくわからない。
◆本書は20歳くらいのとき(1987年頃)に一度読んだ。たぶん、逢坂剛の「カディスの赤い星」を読み、スペイン魅力的!と思い、新聞書評か何かで紹介されていたスペイン関連小説として取り上げられていた本書が先に挙げた日本の現代文学全集に収められていた(と思う)ので手を出した、と記憶している。16歳くらいから五木寛之や黒岩重吾や井上光晴を読んでいた(マセガキだったんですね)ので、五木寛之を読むのに抵抗なかったことも本書を読んだ理由のひとつだと思う。
◆四捨五入すると40歳になった私は、人生を幾星霜を重ねたをことで字面や上っ面だけではなく、それなりに純文学も理解できる歳になったわけで、そろそろ純文学を読んで面白いと思えるようになっただろうから、純文学に取り組まねばと思い立ち、以前読み面白かったという記憶がある本書を再び手に取った。
(2009年2月18日記す。キーボードの中途半端な故障でまともに文章が打てない)
8点/10点満点
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