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2004/07/20

船戸与一「降臨の群れ」感想。
冒険小説。2004年07月20日読了。

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降臨の群れ


インドネシア、マルク州、モルッカ諸島にあるアンボン島が舞台。


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「砂のクロニクル」「伝説なき地」「猛き箱舟」「蝦夷地別件」「蟹喰い猿フーガ」と並ぶ船戸久々の傑作(「蟹喰い猿フーガ」が傑作か否かは個々人の趣味による)


イスラム教徒とキリスト教徒現実に殺し合いをしているこの島を舞台に、船戸与一ならではの殺戮物語が展開される。

話自体は、実に船戸らしい、実に船戸らしい、実に船戸らしい身も蓋もない展開を見せるのだが、船戸らしくて実によい。私は大いに気に入った。

18,110もの島で構成される、世界一の島嶼国家インドネシア。一日1個の島を訪れたとしても、全部の島を訪れるのに49年7ヶ月かかるインドネシア。アンボン島なんて名前を聞いたこともなかったけど、島ごとに異なる文化が作られていても違和感のないインドネシア。そんなインドネシアを舞台に、実に見事に船戸らしい殺戮物語を作った船戸与一はさすがである。

この本を読むまで、マルク州もアンボンも聞いたことがなかった。その知らない地では血で血を洗う争いが繰り広げられており、それは小説の中だけの出来事ではなく、事実内戦に近い状態になっていたという。臨場感のある舞台設定は、それだけで船戸ファンを惹きつけてやまない。

船戸与一っぽい文体で書くとこういう事か。
「血で血を洗っているんだよ、日本人の知らないところで、キリスト教徒とイスラム教徒がな」
「あ、ああ」

9点/10点満点


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