逢坂剛「暗い国境線」感想。
イベリアシリーズ4。2005年12月22日読了。
暗い国境線
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逢坂剛・おうさかごう・くらいこっきょうせん
講談社 2005/12出版 619p 20cm ISBN:4062131781 ¥2,310(税込)
ヴァジニア・クレイトンシリーズ第四弾。いや、北都昭平シリーズ第四弾か。
地味な作戦を、618ページにまで話をふくらませることができるのだから、相変わらず逢坂剛のストーリーテリング能力は極めて高い。しかも今回はいつもに増して、ヴァジニアと北都の恋愛感情が表に出ていて、単なるスパイ小説を超えた。見習え、真保裕一。
気に入らないのは、ナオミをなぜ殴らないかってこと。ぶち切れても良いでしょうよ、いくら何でも。でもそうしないところが、逢坂剛のスタイルなのか。あそこで殴ったら船戸与一か馳星周になっちまうもんな。
今回のラストは1943年7月。終戦まで2年を残しているから、このシリーズあと2~3作は書けそうだ。逢坂西部劇は辟易しているが、このシリーズは期待を持って読み続けたい。ここまで4作期待を裏切っていないので、読む方としても楽しみ。作者渾身のライフワーク、本腰を入れているのだから手は抜くまい。と勝手に思うことにする。
しかしこの本も帯が悪い。愛と諜報の壮大なドラマ、ってどこの陳腐な編集がつけたフレーズだ? そんな内容じゃないだろう。もうちょっとマシな帯を考えろよ。(そういや最近「怒濤の1500枚」などのボリュームを強調した煽りの帯が減ったな)
この本の金銭的価値:最近の小説、この厚さだと2,310円が相場か。高いな。1,890円。
8点/10点満点
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