スラヴォミール・ラウイッツ「脱出記」感想。
ドキュメンタリー。2006年01月20日読了。

スラヴォミール・ラウイッツ/海津正彦訳
ソニー・マガジンズ 2005/09出版 383p 20cm ISBN:4789726304 ¥2,310(税込)
「本の雑誌」の2005年ベスト本になっていたから買った本。
ポーランド人ラウイッツ(作者)が、第二次世界大戦中にソビエトに捕まってしまい、列車と徒歩でモスクワからシベリアまで連行され、拘留先のシベリアから脱走し、1年以上毎日約30キロ歩き通して、モンゴル、ゴビ砂漠、チベットを経て、5,000キロ先の最終目的地インドまで逃げ切ったノンフィクション。逮捕され尋問されるときの苦痛、無理矢理連行される地獄、脱走した後の数々の困難を、実体験した者にしか判らない言葉で綴る。
脱出行に出てくる数々の困難は、ひとつのエピソードでハリウッド映画が一本撮れてしまうほどの内容である。例えば、
・収容所からの脱走時期は冬のシベリア。脱走であるから満足な装備ではない。
・水見食糧も持たずゴビ砂漠縦断に突入し、12日間、水も食糧も無しで毎日歩き続けた。
・チベットからインドへの山越えも満足な装備も食糧もないまま突入。
実体験に裏打ちされたこういう本を読んじゃうと、想像力で創作された冒険小説が悲しいかな安っぽく思えてしまうのだな。
9点/10点満点
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