吉来駿作「キタイ」感想。
ホラー小説。2006年04月20日読了。

吉来駿作
幻冬舎 2006/01出版 317p 20cm ISBN:4344011007 ¥1,680(税込)
第6回ホラーサスペンス大賞受賞作
本書帯より:桐野夏生氏絶賛。「6年間選考委員をやってきて、一番面白い作品に出会った」
本書帯より粗筋:中国に伝わる死者復活の儀式・キタイ。その儀式を行うと、遺体の中に青い玉が生じる。そして、ぬめりながら零れ落ちるその玉を飲んだとき、そのものに死者が乗り移って甦るという。深町たち8人の高校生は、死んだ仲間・葛西を甦らせようとキタイを行った。しかし、葛西は甦らず、青い玉を飲んだ彼らの人生が大きく狂い始める。あれから18年。葛西は当時の姿のままで復活を遂げた。そして、キタイの秘密を知るかつての仲間を殺し、永遠の命を得ようとするが...
新人作家のコンテスト応募作とは思えない出来映えである。
しかし、使われているネタは、(パクリとまで言わないが)どこかで読んだような使い古されたネタっぽいなあ、と思わせ、ストーリーの展開上仕方ないのだがちょっと油断すると誰のことが書かれているのか判らなくなってしまう人称の切り替え、スピード感があるのか無いのか判らない文体。
新人だから欠点も多いけど、まあ結構勢いよく読めました。悪くない。
雰囲気は夢枕獏のサイコダイバーシリーズに似ている。サイコダイバーシリーズは、リアリティのないむちゃくちゃな世界観の中で、エログロサイコバイオレンスがてんこ盛りな伝奇小説。本作「キタイ」は、ごく普通の日本の中で展開されるグロサイコバイオレンス(エロはない)。獏ちゃんワールドが好きな人は楽しめるかも。
6点/10点満点
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