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2006/04/21

吉来駿作「キタイ」感想。
ホラー小説。2006年04月20日読了。

キタイ
吉来駿作
幻冬舎 2006/01出版 317p 20cm ISBN:4344011007 ¥1,680(税込)

第6回ホラーサスペンス大賞受賞作

本書帯より:桐野夏生氏絶賛。「6年間選考委員をやってきて、一番面白い作品に出会った」

本書帯より粗筋:中国に伝わる死者復活の儀式・キタイ。その儀式を行うと、遺体の中に青い玉が生じる。そして、ぬめりながら零れ落ちるその玉を飲んだとき、そのものに死者が乗り移って甦るという。深町たち8人の高校生は、死んだ仲間・葛西を甦らせようとキタイを行った。しかし、葛西は甦らず、青い玉を飲んだ彼らの人生が大きく狂い始める。あれから18年。葛西は当時の姿のままで復活を遂げた。そして、キタイの秘密を知るかつての仲間を殺し、永遠の命を得ようとするが...


新人作家のコンテスト応募作とは思えない出来映えである。

しかし、使われているネタは、(パクリとまで言わないが)どこかで読んだような使い古されたネタっぽいなあ、と思わせ、ストーリーの展開上仕方ないのだがちょっと油断すると誰のことが書かれているのか判らなくなってしまう人称の切り替え、スピード感があるのか無いのか判らない文体。

新人だから欠点も多いけど、まあ結構勢いよく読めました。悪くない。

雰囲気は夢枕獏のサイコダイバーシリーズに似ている。サイコダイバーシリーズは、リアリティのないむちゃくちゃな世界観の中で、エログロサイコバイオレンスがてんこ盛りな伝奇小説。本作「キタイ」は、ごく普通の日本の中で展開されるグロサイコバイオレンス(エロはない)。獏ちゃんワールドが好きな人は楽しめるかも。

6点/10点満点

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2006/04/15

リリー・フランキー「東京タワー」感想。
純文学。2006年04月15日読了。

東京タワーオカンとボクと、時々、オトン
リリー・フランキー
扶桑社 2005/06出版 449p 20cm ISBN:4594049664 ¥1,575(税込)



涙が溢れ出た。


この本は電車の中で読んではいけない。

10点/10点満点

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2006/04/14

栗本薫「グインサーガ107 流れゆく雲」感想。
ファンタジー。2006年04月13日読了。

流れゆく雲(ハヤカワ文庫) グイン・サーガ107
栗本薫
早川書房 2006/04出版 311p 16cm ISBN:415030842X ¥567(税込)

栗本薫はやっとグインサーガを完結させる気になったのかな。そう思わせる重要なセリフが出てきた。今後の展開に期待が持てる。

8点/10点満点

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2006/04/07

吉岡逸夫「漂泊のルワンダ」感想。
ドキュメンタリー。2006年04月07日読了。

漂泊のルワンダ
牧野出版 2006/03出版 234p 19cm ISBN:4895000893 ¥1,575(税込)

映画「ホテル・ルワンダ」日本公開に便乗して復刊された本。ルワンダの大虐殺から3カ月くらい後に、ザイールの難民キャンプと混乱の続くルワンダ国内に入り、虐殺の痕跡を取材し、その有り様を記したドキュメンタリーである。
10年も前にこんな秀逸なドキュメンタリーが書かれていたのか。筆者の行動力、観察力などに感心する。しかし、内戦が起きているような状態の国と、そこから脱出した人々で溢れかえっている難民キャンプに取材に行って、ホテルでお湯が出ないとか、ホテルが満室で泊まれないとか、そういうしらけることは書かないで欲しいものだ。

あとがきで、「ホテルルワンダの日本公開を求める会」の活動に触れているが、私はあの会が始まった頃からあの会のサイトを見ていたけど、アフリカ好きでルワンダにも関心が高かった私ですら応援する気にならないくらい、ひどい活動内容だった。まあそれでも結局映画は公開され、会の連中の目的は達せられたし、配給会社は労せずして儲けた。釈然としないが。

6点/10点満点

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ココログに激怒
2006年04月05日

私はココログプラスを使っている。
つい先日あった改悪リニューアルで、検索→置換ができなくなった。
今までできていた機能が、何の通知もなく使えなくなる。
こんな理不尽なことがあって良いのだろうか。

ココログサポートに質問を出した。
まだ返事は帰ってこない。

有料サービス利用者をなめるな


このクソバカスタッフども。


てめえら脳みそ腐ってるのか?

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2006/04/04

ロバート・アラン・フェルドマン「構造改革の先を読む」感想。
ビジネス書。2006年04月04日読了。

構造改革の先を読む 復活する経済と日本株
ロバート・アラン・フェルドマン
東洋経済新報社 2005/11出版 287p 20cm ISBN:4492394494 ¥1,890(税込)

テレビ東京の経済ニュース「ワールドビジネスサテライト」にコメンテイターとして出演している、日本語ぺらぺらのアメリカ人経済アナリストが著者。日本語が達者な方なので、この本も自分で書かれたのでしょう。

この本、小泉構造改革はわりあいうまくいっていて、それなりに乗り越えなきゃならない障害はあるものの、おおむね日本経済は改善に向かっており、日本の株式市場にもこれからますます外国資本は入ってくるだろう、などを経済学、経済理論、経済数式を用いて解説しているのだが、この著者自身が最終的に何を言いたいのかよく判らない。それに加えて、時たまピントがぼけたようなことを書いているし、そりゃあ違うだろ、お前日本という国、日本人という国民を判ってないだろう、と言いたくなるところも多々ある。


ま、しょせんこいつは資本主義の毛唐だから、しょうがないか。

5点/10点満点

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劇団ひとり「陰日向に咲く」感想。
純文学。2006年04月03日読了。

陰日向に咲く
幻冬舎 2006/01出版 220p 20cm ISBN:4344011023 ¥1,470(税込)

爆笑問題の太田がこの本をやたらと褒めていた(検索ちゃん)。
本屋に行くと、帯に恩田陸の褒め言葉が書いてあった。
いくつかのブックレビューサイトでも褒めていた。
ホンマかいな、と思ったが読んでみた。

読んだら皆が褒めている理由がよくわかった。
連作小説の各話の、それぞれのラストが全て良い。
ミャーコにはやられたなあ。
ミキにもやられたなあ。
駅員にもやられたなあ。
いや、まいったね、面白かったよ。

7点/10点満点(褒めてるくせに辛口)

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太田さん弊社社員がお世話になっております

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2006/04/01

船戸与一「河畔に標なく」感想。
冒険小説。2006年03月31日読了。

河畔に標なくカハーニーシルベナーク
集英社 2006/03出版 493p 20cm ISBN:4087748049 ¥1,995(税込)

早大探検部出身の船戸与一は新作の舞台をミャンマーにすると決め、取材旅行の同行者に、ミャンマーの少数民族が大好きな早大探検部後輩の辺境ライター高野秀行を連れて行った。高野秀行はその顛末をまとめ「ミャンマーの柳生一族」をつい最近上梓した。高野秀行は「ミャンマーの柳生一族」で船戸与一のことを「フセインのような面構えのふんぞり返った男」と表現している。先輩かつ、(最早文壇功労賞と化してしまったが)直木賞受賞作家である船戸与一を、フセインのようなおっさん呼ばわりするあたり、さすが早大探検部出身の文筆家である。まあそれはそれとして「ミャンマーの柳生一族」でこういう会話が記されていた(一部抄訳)。
船戸「小説の題名を思いついた」
高野「どういうのですか?」
船戸「カハーニーシルベナーク」
高野「東欧系のタイトルとは船戸さんには珍しい、というかミャンマーには全然合ってない」
船戸「バカ、河畔に標なく、だよ」
これで私は船戸の新作が出ることを知ったのだった。

さて本書。良くも悪くも、ミャンマーを舞台にしたいつもの船戸である。
金にあさましい自己中心的で下卑た連中がてんこ盛りで出てくる。
そしていつもの殺し合い。
そしていつもの救いようのないラスト。
まさしく船戸節絶好調なのである。

しかしね。

前作「蝶舞う館」と同じで、主人公がはっきりしない小説なんだよね。それがまあなんというか、興を削いでいるのだ。私は船戸信者だからいつもの船戸節を堪能したわけだが、信者じゃない人には、ただひたすらに下卑た男ばかりが出てくるくらい小説で、面白いとは思わないのではないかなあ。
って、船戸作品は、肌に合わない人が読んだらどれもこれも全作品がくそみそうんこな話にしか感じないみたいで、村上春樹が好きという普通の女性に船戸を勧めた場合、下手したらなあんた最低とか言われてしまいかねないのだけれども(私だけか?)。

5点/10点満点

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