真保裕一「栄光なき凱旋・上」感想。
もはや純文学。2006年06月05日読了。

真保裕一
小学館 2006/05出版 606p 20cm ISBN:4093797269 ¥1,995(税込)
粗筋(BookWeb改):本書は、真珠湾攻撃そして第二次世界大戦に翻弄された、アメリカに住みアメリカ国籍を持つ日系二世の物語である。
1941年12月、ロサンゼルス。一人の女性、ケイト・タケシマを愛したジロー・モリタとヘンリー・カワバタ。同時期、ハワイ。白人の恋人ローラとの結婚を決めたマット・フジワラ。
彼らの明日を日本軍の真珠湾攻撃が引き裂いた。ジローは日本語を自在に操る語学兵としてアメリカ陸軍情報部へ転身。日系人の強制収容に抗議するヘンリーは法廷の場へ。マットは友と銃を手にする決意を抱く。奪われた未来を取り戻すため、彼らはそれぞれの戦いへと挑む。第二次世界大戦という激動の時代に生きる若者を描く青春群像大作。
二つの祖国の狭間で揺れる日系二世たちの青春群像!
真保裕一が新境地へ挑んだ感動のエンターテインメント巨編。
真保裕一の作品には辛いことばかり書いている私だが、久々に良い真保裕一に戻ったようだ。
まだ上巻なので、作品全体の感想を書くのはやめとくが、良い感じで話は進んでいる。3人の主人公は、それぞれ悩みを抱え生きている。あまり共感できないし魅力も少ない主人公たちだけど、それなりに良い感じで話は進んでいる。
「ホワイトアウト」と「奪取」以降何の賞も取れず、万年直木賞候補作家の真保裕一(122回候補「ボーダーライン」、123回候補「ストロボ」、125回候補「黄金の島」、129回候補「繋がれた明日」)。
その原因が男女の機微の書き方がへたくそだということに、作者本人もようやっと気づいたのか、本作では男女の話はあまり出てこない(少し出てくるが、やっぱりへたくそ)。
下巻に期待が持てる。
6点/10点満点
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