イングリッド・ベタンクール「それでも私は腐敗と闘う」感想。
自伝・ドキュメンタリー。2006年07月19日読了。

イングリッド・ベタンクール/永田千奈 /草思社 2002/05出版 277p 20cm ISBN:479421135X ¥1,890(税込)
本書にはかなり衝撃を受けた。ぐだぐだ感想を書くより、粗筋(というか要約)を書いた方が本書のことが判るのではないかと思う。
著者は、南米コロンビアの上院議員(トップ当選)で、大統領選に立候補する40歳の女性。本書は、著者が対立する陣営から、「殺し屋を雇ったので気をつけなさい」と忠告を受けるところから始まる。
コロンビアの教育大臣を経てユネスコに勤務する父、コロンビアのストリートチルドレン救済に尽力し人々の尊敬を集めた美貌の母。著者はそんな両親の元、コロンビアとフランスを行き来する幼少時代を過ごす。コロンビアに戻り母親が救済活動に尽力しすぎたため、両親はすれ違い、離婚し、14歳の著者は父親に引き取られる。しかし、離婚により母はコロンビアのマスコミに中傷・非難され、傷つき、駐フランス・コロンビア大使館に職を得てコロンビアを離れてしまう。18歳になった著者は母のいるフランスへ行き、大学に通い、フランス外務省に勤める男と出会い、後に結婚し、夫が駐エクアドル・フランス大使館勤務になりエクアドルで3年暮らし、そして駐セイシェル・フランス大使館勤務になり極楽のような島で暮らし、24歳で長女を産む。25歳の時、祖国コロンビアのことが気になり居ても立ってもいられなくなった著者は一度コロンビアに戻る。既に帰国していた母は、昔のように精力的に活動し、下院議員になっていた。母にコロンビア国会議員としての活動を見せてもらった著者は、、いつか私も議員になる、と誓う。著者は27歳になり長男を産む。長男を連れ夫の祖国フランスに行っているとき、母に電話をすると、母が応援していた大統領選候補ルイス・カルロス・ガランが、大統領選の演説中に母の目の前でライフルで撃ち殺されたと告げられる。
著者29歳のとき、夫と離婚しコロンビアに戻り、政治を行う決意をする。
上院議員に当選した母の口添えで著者は財務大臣の専門行政官として政治の世界に入る。そして海沿いの街に視察に行く。そこで見たものは、錆付いた注射器が一本しかない診療所。診療所建設のための予算は、予算を勝ち取った地方議員がポケットに入れているのだった。コロンビア国会議員の半数以上が、賄賂を貰い、選挙の票を金でかき集め、議員の職は私腹を肥やすこと、そんな腐敗しきった連中だった。
<ここから要約ちょっと手抜き>
著者は33歳になり、下院議員選に立候補する。様々な邪魔が入りながらも、何とか当選する。
議員になり手がけたのは、国がイスラエル製の使い物にならない銃<ガリル>大量に輸入する計画と、それに絡む汚職の追及だった。しかし汚職議員はマスコミを操り、著者を貶める工作を行い、さらには情報提供者を暗殺し、著者は次第に弱っていく。マスコミそしてマスコミに操られた一般大衆からバッシングを受ける中、著者はテレビの生出演を敢行し、テレビでの爆弾発言をきっかけに、著者の真摯さが再認識され、復活する。
更に著者は、コロンビア前々大統領エルネスト・サンペールが麻薬カルテルから賄賂を受け取っていた件を糾弾し、しかしサンペールから甘言、誘惑、罠、敵意、工作、殺意など様々な妨害を受けながらも、コロンビアのために闘っていった。
著者は政党を作り、党首になった。そして、上院議員に立候補し、トップ当選するのだった。
コロンビア前大統領アンドレス・パストラーナ出馬の時は、著者は公約を守ることを条件に応援をした。しかし、パストラーナは公約を破り、著者を失望させる。
そして著者は、自ら2002年の大統領選に出馬することを決意するのだった。
ここで本書は終わるのだが。
2002年の大統領選中に、著者はゲリラに誘拐された。当時のコロンビア政府は、政府の忠告を無視し著者が危険地帯に行ったせいだと非難したが、政府=著者と敵対する与党政党は、著者がヘリコプターでの移動することを禁止し、ボディガード帯同も禁止した。しかし遊説するため著者は危険地帯に入り、誘拐された。
政府=敵対政党は、著者救出ための具体的な行動を起こさず、逆にゲリラに武力行使し、人質の著者の命などどうなってもいいような行動をとっている。
フランス、アメリカ、そして国連はこの誘拐事件に対し非難声明を発表する。
2003年(か2004年)、元夫の祖国フランスは、コロンビアに内緒で著者=イングリッド・ベタンクール救出作戦を展開するが、失敗に終わる。そしてフランス政府はコロンビア政府から非難を受けてしまう
2006年3月の時点で、著者はまだ生きているらしい。と、今日ネットで探した記事に載っていた。
8点/10点満点
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これは他人に読んでもらうためと言うよりは、自分が本書の内容を忘れないために要約しました。280ページの本を要約するのは難しぃねぇ。
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