佐藤賢一「アメリカ第二次南北戦争」感想。
近未来小説。2006年09月20日読了。

佐藤賢一 /光文社 2006/08出版 443p 20cm ISBN:4334925111 ¥1,785(税込)
2016年、第二次南北戦争が勃発している(つまり内戦状態の)アメリカを舞台に、日本政府の密命を受けた主人公が、戦時下のアメリカとは如何なるものなのかを探るため、嫌々ながら戦時下のアメリカに旅立つところから物語は始まる。近未来が舞台だが、SFではない。
この小説は普通の小説と異なり、佐藤賢一の思想が強く反映されている。その思想とは、アメリカ(人)はバカ、ということ。バカなアメリカ人は人種差別や男女差別を行いそれが原因で内戦を引き起こしているのだが、アメリカ以外の国々はアメリカが内戦状態にあれば戦争特需で経済発展するので内戦沈静化を望んでなく、ましてやフランス人は「アメリカ人同士殺し合ったって構わない」とまで言い切る。
話の流れは悪くないのだけれども、いつもの佐藤賢一のように大仰な文章で、今回も主人公視点の一人称で物語が進んでいくのだが、一人称であるが為に話の広がりが薄く感じられ、結果、主人公のつぶやきは全て佐藤賢一本人の思想を反映しているだけなのではないかと思えてしまう。
それなりに面白かったが、楽しめない小説だった。
2点/10点満点
| 固定リンク
「▲佐藤賢一」カテゴリの記事
- 佐藤賢一「剣闘士スパルタクス」一行感想。
西洋歴史小説。2004年06月19日読了。(2004.06.19) - 佐藤賢一「ジャンヌ・ダルクまたはロメ」一行感想。
中世小説。2004年04月07日読了。(2004.04.08) - 佐藤賢一「オクシタニア」一行感想。
時代小説。2003年09月30日読了。(2003.10.01) - 佐藤賢一「黒い悪魔」一行感想。
時代小説。2003年09月24日読了。(2003.09.25) - 佐藤賢一「小説フランス革命III 聖者の戦い」感想。
歴史小説。2009年04月07日読了。 (2009.04.21)
「◆小説・純文学・青春小説」カテゴリの記事
- 熊谷達也「邂逅の森」感想。
純文学。2009年01月09日読了。(2009.01.25) - 熊谷達也「ウェンカムイの爪」感想。
純文学。2008年12月12日読了。(2008.12.18) - 熊谷達也「相剋の森」感想。
純文学。2008年11月04日読了。(2008.11.17) - 東野圭吾「手紙」一行感想。
純文学。2003年06月09日読了。(2003.06.10) - 真保裕一「繋がれた明日」一行感想。
純文学。2003年06月03日読了。(2003.06.04)
コメント