山本皓一「日本人が行けない「日本領土」 北方領土・竹島・尖閣諸島・南鳥島・沖ノ鳥島上陸記 」感想。
ノンフィクション。2007年06月15日読了。

山本皓一 /小学館 2007/06出版 286p 21cm ISBN:9784093897068 ¥1,890(税込)
概要(紀伊国屋BookWebより)
「ここは本当に日本なのか」。
国境の島々を16年間撮り続けた報道写真家による衝撃の上陸体験記とスクープ写真を掲載。
安倍晋三対談「国家とは、領土とは何か」を収録。
第1部 北方領土―択捉島・国後島(小泉首相の北方領土視察;ゴルバチョフ大統領への「直訴状」 ほか)
第2部 竹島(武装警察官に歓声をあげる女性観光客;日本製の観光船が“韓国人を独島に運ぶ”皮肉 ほか)
第3部 尖閣諸島(世界でも稀な日本の国境政策;年に一度の上陸チャンス ほか)
第4部 南鳥島・沖ノ鳥島(マリンブルーの海に浮かぶ“航空母艦”;島民の病死・離島で無人島に ほか)
20年近くの年月をかけて、立ち入りが厳しく制限されている北方領土、竹島、尖閣諸島、沖の鳥島、南鳥島に上陸した日本唯一の報道写真家による、上陸記&写真解説(カラー口絵64頁掲載)。安部晋三との対談も収録。
本書は、フリーランスのフォトジャーナリストである著者・山本皓一氏が、16年かけて、タイトルの通り「日本人が行けない日本領土」を取材した記録である。
北方領土へ行こうと思ったが、まともに取材許可が下りるのを待っていてもらちがあかない。そこで著者はゴルバチョフにロシア語で直訴状を送り、それが(間接的であるが)功を奏して、北方領土の取材を行うことになった。本書の冒頭はこんな感じで始まる。
竹島は、歴史的経緯から見ても明確な日本領土であり、国際法廷で審判したら必ず日本が勝つと言われているが、実効支配を目論む韓国は、法廷決着を拒否している。竹島へは、韓国から観光船に乗れば行くことができるのだが、日本人が(例え民間人であっても)それをやってしまうと、韓国領であることを認めてしまうことになるので、韓国の観光船に乗って竹島に行くことは日本国外務省が許さない。(このことは北方領土も同じ)
彼の地へ行き写真を撮ろう、取材の許可が下りるまで何としてでも粘ろう、コネが必要ならコネを作ろう、とにかく何としてでも日本人が行けない日本領土を写真に収めよう、という著者の力強さが、普段意識することのない日本領土について、深く考えさせられる。
64ページもあるカラー写真も見事。
本書は、今年度何らかのノンフィクション賞を受賞するような予感がする。そのくらいの力作。
8点/10点満点
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