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2007/07/04

泉谷渉「日の丸半導体は死なず 黄金の80年代復活か?」感想。
ビジネス書。2007年07月02日読了。

日の丸半導体は死なず―黄金の80年代の復活か?
泉谷渉 /光文社 2007/06出版 317p 19cm ISBN:9784334934132 ¥999(税込)

著者泉谷渉氏は、半導体産業新聞編集長で、「電子材料王国ニッポンの逆襲」を書いた人。

本書は、一般ビジネスマンが読んでも理解できるように書かれた前著と違って、もっと読者層を限定している。著者曰く、「DRAMって何ですか」と聞かれて1秒で答えられる人が対象読者である。従って内容はかなりハードルが高い。

ひらたくいえば日経マイクロデバイスを読んでいるような層が対象で、半導体製造工程の専門的な話が多数出てくる。だから日経エレクトロニクスをひーひー言いながら読んでいる人にはわからないことが多いかも知れない。けど、半導体製造工程の専門的な部分を読み飛ばし、日本の半導体メーカーの動向が書かれている部分だけ読んでも十分面白いと思う。



例えば、本書75ページに、「日本の半導体メーカーとインテルはどっちが立派な会社だと思う?」という質問に対する東芝の取締役の回答が面白い。以下引用
「インテルは世界中から最も優秀な人間を集め、必要がなくなればリストラをして少数精鋭で固める。しかし国内半導体大手メーカーの多くは、インテルよりはるかに劣る人材で戦い、余剰人員を抱え、リストラもままならない。高い人件費コストを抱え、それでもインテル、サムスン、TIなどを相手に回し、互角とは言わないまでも見事に戦っているのだ。どっちが偉いかはすぐわかるだろう」



本書292ページでは、半導体も作っている大手総合電機メーカーに対するの提言がある。

世界の携帯電話は年間10億台出荷されるが、ノキアのシェアは約35%。
パソコンのシェアはDELLやHPが上位。
携帯音楽プレーヤーではiPodがシェア70%。

ノキア、DELL、HP、アップルに共通していることは、半導体を作っていないこと。

半導体を内製化しなくても、儲かるビジネスは可能なのである。

日本の大手総合電機メーカーは、このことをよく考えて欲しい。



厳しいことも数多く書かれているけど、基本的には日本人として元気が出る本。
良書と思う。


7点/10点満点

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