大前研一「大前流 心理経済学」感想。
ビジネス書。2008年01月08日読了。

大前研一 /講談社 2007/11出版 344p 20cm ISBN:9784062141260 \1,680(税込)
私が最も信頼する経済コンサルタント大前研一先生(マサチューセッツ工科大学=MITで物理学原子力博士を取得後、経営コンサルタントに転身した)が書く、日本人の心理的要因に基づく経済の冷え込みを何とかしましょう、という提言書。
しかしながらタイトルが悪く、かなり損をしているように思う。
心理経済学というような内容ではなく、政治家に向けた日本経済立て直し提言書である。
本書において何が素晴らしいかというと、日本人は個々人の能力は非常に高く、個々人に任せたら素晴らしい成果を上げるのに、集団になったとたんにバカ丸出しになってしまうという、集団IQの低さという話。
少子高齢化が進む日本で、経済的な繁栄をある程度維持するためには、先進諸国が同じ道をたどったようにサービス業に邁進するほかない。
各企業がグローバル経済の中での日本という位置づけを再認識し、世界経済の中で、如何に日本という優位性を発揮するかにかかっている。その一つとして、世界中の金を集める金融センターとして再生を図るという手法があるが、日本はせっかく投資してくれる人々を、ただ単に外資が責めてきたという理由で追い出してしまっている。ブルドックソースの話である。
税金を安くし、各種規制を撤廃し、世界中の金が集まるように制度改革を行うと、ドバイやシンガポール、ルクセンブルクのように、豊かな国作りが行えるのに、せっかく投資してくれる外国の人々を追い出してしまうのである。バカではないか。
というような提言がいっぱい載っていて、以前から大前先生の提言に感心している私としては、納得できる話がいっぱいだったのである。
ただ、本書の前半は具体的提言が多すぎて、「それはビジネス書でかくべき内容ではなく、政治家の政策案でしょ」と突っ込みたくなるほどであった。
7点/10点満点
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