熊田忠雄「そこに日本人がいた!」感想。
歴史秘話本。2008年02月27日読了。
熊田忠雄 /新潮社 2007/12出版 285p 20cm ISBN:9784103057710 \1,575(税込)
彼の地に初めて行った日本人は誰だろう?
という疑問を、ニッポン放送・報道記者から同社取締役になり現在引退している著者が、趣味で調べ始めたらやめられない止まらない、400冊以上の参考文献を元に本書が書かれた(巻末の参考文献紹介は、実に16ページも費やされている)。
・南アフリカ/ケープタウンに初めて行った日本人は徳川幕府の留学生(1865年)。それから30年後、28歳と24歳の一組の日本人夫婦が、同胞の誰も住んでいないケープタウンに降り立ち商売を始める。日本領事館が出来たのは、その20年後である。
・天国に一番近い島「ニューカレドニア」には、1892年、ニッケル鉱山の契約坑夫として出稼ぎに行った600人の日本人男性がいた。
・メキシコのアカプルコには、1587年!に二人の日本人が渡ったという記録がある
このような歴史秘話が実に22編も収録されている。
そして、この本を読むにつれ必ず出てくるのが「からゆきさん」という海外出稼ぎ娼婦の存在である。日本史に全くと言っていいほど興味がない私、からゆきさんなる存在を全く知らなかった。
そうか、そういう歴史があったんだ。
6点/10点満点
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