船戸与一「群狼の舞 満州国演義3」感想。
歴史冒険小説。2008年03月07日読了。

船戸与一 /新潮社 2007/12出版 417p 20cm ISBN:9784104623044 \1,995(税込)
外務官僚として満州に赴任している長男・太郎
満州で馬賊として生きるも、仲間が殺され、一人さすらう次男・次郎
憲兵隊中尉として満州に派遣されめざましい活躍をする三男・三郎
何となく上海に住み、日本に戻りこんどは満州に行く四男・四郎
主人公である敷島四兄弟、それぞれがそれぞれの視点で見た満州建国を描くこのシリーズ、四郎が満州に入ったことで、ついに四兄弟が満州にそろい踏みとなる。
全6巻という話なので、第3巻である本書はまだまだ折り返し地点。これからどんな話が繰り広げられるのか、楽しみである。
本書も相変わらずの船戸節である。船戸与一のいいところは、自分が書けないタイプの人物を無理して書かないことだろう。下卑た人間が多い。すれた女も多い。真面目だが卑屈なやつも多い。船戸与一の小説には、心優しい女性も出てこなければ、正義感溢れる好人物も出てこない。それが船戸与一なのだろう。
作家としての力量に見合わない登場人物を出して、数多くの読者から呆れられている真保裕一は、船戸の姿勢を見習うべき。
7点/10点満点
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