山田肖子編「アフリカのいまを知ろう」感想。
岩波ジュニア新書。2008年08月19日読了。

山田肖子 /岩波書店 2008/03出版 245, 18cm ISBN:9784005005888 \819(税込)
◆岩波ジュニア新書で出版されたアフリカ関連書。内容は、
・編者によるアフリカの概要
・アフリカ研究者へのインタビュー(それぞれ10ページ程度)
関西大学経済学部教授 北川氏の語る「日本とアフリカの交流史」
日本貿易振興機構アフリカ研究グループ長 武内氏の語る「村から国家と経済を見る」
福井県立大学教授 杉村氏の語る「農業と人々の暮らし」
神戸大学大学院教授 高橋氏の語る「アフリカ経済と援助」
東京外語大学准教授 舩田氏の語る「紛争・平和構築と外部者」
東京外語大学研究員 亀井氏の語る「ろう者と手話」
早稲田大学大学院客員教授 若杉氏の語る「アフリカの女性と健康」
国士舘大学教授 鈴木氏の語る「アフリカ音楽と若者たち」
名古屋大学大学院准教授 佐々木氏の語る「村の社会と仮面結社」
熊本県立大学教授 砂野氏の語る「文学と社会」
国立民族学博物館教授 池谷氏の語る「自然環境に依存する人々の暮らし」
◆この中では、アフリカにも当然のことながら聾唖者がいて、そこには手話が存在するという「ろう者と手話」が最も興味深かった。アフリカの手話は、普及させたアメリカの黒人ろう牧師とキリスト教団体のおかげで、喋り言葉とは全く別の言語体系を持っていて、ろう教育はかなりの成功を収めているとのこと。こういう研究テーマがあるのだなあ。
◆高橋氏の語る経済援助で、「日本がODAを通じて途上国のために学校を建設すると、なぜ優先的に天然ガスをもらえるようになるのか、その理屈が私にはよくわかりません。全く次元が違う話ではないでしょうか」と言っている。その言葉には頷けるものがある。
◆ジュニア新書なので対象読者である中高生に、もっとアフリカに興味を持ってもらおうという出版意図があると思うのだが、本書はやや詰め込みすぎの印象を受ける。でもこれ以上内容を濃くしてしまうと、まじめな研究書と大差がなくなってしまうので、このぐらいがちょうど良いのかな。
◆ま、良書です。
6点/10点満点
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