峯山政宏「地獄のドバイ」感想。
苦難。2008年08月24日読了。
峯山政宏 /彩図社 2008/05出版 191p 15cm ISBN:9784883926398 \619(税込)
◆寿司職人養成学校で3週間学んだ著者は、寿司職人を夢見てドバイに渡る。あたってくだけろ、でホテルやレストランに飛び込み「働かせてくれ」と交渉するのだが、渡航したのが6月で、オーナーであるドバイ人は避暑のため不在。ドバイ人オーナーは8月9月まで帰ってこない。滞在費を節約するため、著者がシンガポール滞在時に一度だけ合ったことのあるUAE人に連絡すると、部屋を貸してくれることになった。節約しても金がなくなってきた。ドバイでの就職を諦め帰国しようと部屋主のUAE人に挨拶に行くと、「じゃあうちの肥料会社で働く?」と言われ、寿司職人になるはずだった著者は、灼熱のドバイで肥料を作る会社で働くことになった。
◆日本人である。労働ビザも持っている。働くのに問題はない。ドバイで働くには、UAE人にスポンサー(身元保証人のようなもの)になってもらわなくてはならない。著者の場合、会社のオーナーがスポンサー。会社がなくなると、スポンサーが外れてしまう。スポンサーのいない外国人は拘置所送り。それがドバイの法律。
◆肥料会社のオーナーである金持ちUAE人は、突然会社をたたんでしまう。拘置所送りになりたくないので、即刻帰国便を手配し、一路日本へ向かうはずだったのだが、手違いでアブダビ中央拘置所に入れられてしまった。
◆というような内容の本書、アブダビ獄中記としておもしろおかしく読める。暇つぶしになったけど、彩図社の本だからね。こんなものかと。最初から暇つぶしレベルの本と思って読めば、腹も立たないでしょう。
5点/10点満点
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