武田邦彦「環境問題はなぜウソがまかり通るのか3」感想。
環境問題啓蒙書?2008年10月16日読了。
◆第三弾まできたこの本、さすがに飽きてきた。
◆人間が生産と消費をすること自体がエコではなく、「地球に優しい」商品などどんなに頑張ったところで単なる欺瞞。世界的に、二酸化炭素だけが温暖化の原因であるとの間違った解釈を推し進め、二酸化炭素だけ削減すれば温暖化は防げるとの意識を消費者に植え付け、挙げ句の果てには二酸化炭素排出権取引だ。二酸化炭素削減という言葉が、まるで免罪符のように使われている。
◆本書は、大学教授という肩書きのある著者が、欺瞞は欺瞞であると政府関係者や広告代理店に宣戦布告したような本である。孤立する危険を顧みず、このシリーズを書き上げた著者は立派な人だと思う。
◆しかし、この本の内容を良く思っていない人たちは、揚げ足取りのように、重箱の隅をつつくように本書の間違いを嬉嬉と指摘し、悦に入っている。なんだかねえ。普通に理科の知識があれば、今の温暖化防止への取り組みや、エコ活動の欺瞞が普通にわかるはずなのに、何でわからないの。
◆このシリーズは、少なくても著者本人が理論的に裏付けをもって書いている話と、推測で書いている話がごちゃ混ぜになっている。また、温暖化とリサイクルと環境破壊の問題を、一緒くたに取り扱っている。そのため、論点がぼけてしまっている。温暖化の原因が二酸化炭素だけではないということ、日本のリサイクル事業はかえってエネルギーの浪費につながっていること、ダイオキシンをはじめとする環境問題は長年の取り組みで解決されていることも多数あること、などを個別に取り上げたらもっと良い本になったと思う。また、リサイクルの利権団体が役人と組んで大もうけしている話は、専門的なジャーナリスト、それこそ週刊現代のような雑誌と組んで暴くべき話で、憶測で書いたところで誰も相手にしない。
◆今後も武田邦彦がこの系統の本を出すのであれば、内容構成を自分一人でするのではなく、エコに欺瞞を感じている第三者と共著した方が、より説得力のある本になるのではないかと思う。
7点/10点満点
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