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2008/11/11

飯嶋和一「出星前夜」感想。
歴史小説。2008年10月27日読了。

出星前夜

「神無き月 十番目の夜」を読んで以来、新刊が出たら必ず読む作家にリストされている飯嶋和一の、実に4年ぶりの新刊。ホントに寡作な作家さんです。本書は、天草四郎が主人公じゃない「島原の乱」。

◆本書には主人公が二人いて、一人は結果的に「島原の乱」の軍師的な役割をつとめた有家村庄屋の鬼塚監物、もう一人は「島原の乱」の発端となる騒動を引き起こした有家村の若者寿安。

◆飯嶋和一の語り口は、脇役の生い立ちを長々と説明したり、本筋とはあまり関係がない大名家の人物関係まで詳しく記したりする。歴史小説としての正確さを著しているのだろうが、ときとして説明的になりすぎるきらいがある。しかし、島原の民がなぜ絶望の淵に追いやられ、なぜ叛乱になってしまったのか、400年近くも昔の出来事を見てきたかのように詳述し、わかっていることとはいえその結末に哀しさを感じ、魂が揺さぶられる。語り口が説明的だなんてくだらないことを書いてもしょうがないか。


9点/10点満点

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