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西牟田靖「誰も国境を知らない」感想。
ノンフィクション。2008年11月13日読了。

誰も国境を知らない―揺れ動いた「日本のかたち」をたどる旅
西牟田靖 / 情報センタ-出版局 2008/10 ¥1,785 (税込)

◆日本人はこの国の真実を知っているのだろうか、というテーマの下、著者は5年かけて日本の国境各地を訪れ、歴史的経緯と現在を書き記している。本書で著者が訪れた日本の国境は、北方領土、沖ノ鳥島、竹島、対馬、硫黄島、小笠原諸島、与那国島、再び竹島、再び北方領土、尖閣諸島である。まあ当たり前だが離島が多い。

◆内容をかいつまんでしまうと、山本皓一「日本人が行けない「日本領土」北方領土・竹島・尖閣諸島・南鳥島・沖ノ鳥島上陸記 」とそっくりであり、更にいえば、山本皓一は週刊ポストの記者であったこと(現在はフリーらしい)を最大限利用し、西牟田靖が上陸できなかった沖ノ鳥島にも上陸している。山本皓一の本が出たのが2007年の6月。出版されたとき、西牟田靖は悔しかったんじゃないかなあ。そのくらいテーマがよく似ている。

◆じゃあ西牟田靖の書いた本書が二番煎じでつまらないのか?というと、そんなことはない。なぜここに国境があるのかということを、歴史的な背景を交えながら、今実際に国境となっている島に暮らす人々への取材と、著者の考えがうまくミックスされている。国境という見えない線について考えさせられる。

◆私がまだ読んでいないだけで、日本の国境について考えるノンフィクションは何冊も出ているのだろう。個人的に、国境についてもっとよく考えたいので、このテーマの本をこれからも読んでいきたい。


7点/10点満点

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