熊谷達也「漂泊の牙」感想。
冒険小説。2008年12月17日読了。
◆「相剋の森」と「ウェンカムイの爪」は熊が出てくる話だったが、本作はニホンオオカミが話の主軸で、かつ冒険小説っぽいつくり。
◆目に浮かぶような情景、真に迫るオオカミの行動、東北の民俗学に関する深い知識、上手いとしか言いようのない描写と、ぐいぐいと引き込まれるストーリー。テレビ局のディレクター恭子が魅力のない、つまらない人物であることを除けば、文句なしの展開である。途中までは。だが、結局テレビの取材は何だったの? ラストのあっさりとした展開は何なの? など不満も残る。
◆まあ多少の不満はあるけど、全体的には面白く読めた。熊谷達也はまだ3冊目で、もっと面白いと思われる小説が多数残っている。楽しみだ。
7点/10点満点
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