宮田珠己「ときどき意味もなくずんずん歩く」感想。
エッセイ。2008年12月19日読了。
◆タマキングが2003年に旅行人から出した単行本「52%調子のいい旅」を、改題して文庫化した本。単行本に収録されていたマンガとかを削って、エッセイを一本書き下ろしたそうだ。単行本を読んでいないから詳細は知らないけど。
◆「ウはウミウシのウ」が私の笑いのツボにはまったのと同じように、本書もかなり笑いのツボにはまった。電車の中で笑い声が出そうになるのを堪えなくてはならなかった、という点では「ウはウミウシのウ」と同じ。しかしその笑いのツボが実に説明しにくい(解説で高野秀行も「文章で説明できないと」書いている)。むりやり書くと、タマキング宮田珠己の面白さは言葉の使い方に尽きるのではないかと思う。この面白さを伝えるためには、本書の面白い部分を引用するしかないのだが、下手したら1ページ丸ごと引用しなくちゃわかってもらえそうにない。だから、この面白さを誰かに奨めたくても、読んでみろ、と言うしかないのだな。かくいう私も、高野秀行のブログ(ムベンベ)で奨められていなかったら、手に取ることも読むこともなかったはず。自分と読書傾向が似ている人が薦めてくれる本というのは、自分の好みに合っている確率が高いのでありがたい。私もそういう存在になりたいとこのブログを書き続けているが、少しは誰かの役に立っているのだろうか。まあいいや。
◆本書は非常におもしろおかしく楽しめたのだが、「ウミウシ」と違ってテーマが絞り切れていないので、といっても雑誌「旅行人」を中心に、いろんなところに掲載されたエッセイを集めたのだからしょうがないのだけれども、でもやっぱりちょっとだけ散漫な印象を受けてしまったので、楽しめたのだけれども辛めの採点。といっても7点だからけして低い点数ではなく、じゅうぶん満足。
◆タマキングの本は入手しづらい本(品切れ重版未定)が多いので、高野秀行じゃないけどぜひとも文庫化をお願いしたいのです、幻冬舎様。
7点/10点満点
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