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2009/05/13

ヴィカス・スワラップ「ぼくと1ルピーの神様」感想。
ミステリ系なのか?2009年05月07日読了。

ぼくと1ルピーの神様
ヴィカス・スワラップ/子安亜弥 / ランダムハウス講談社 2009/02 ¥840 (税込)

◆あらすじ(紀伊国屋Bookwebより)
クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ちとった少年ラム。
警察は、孤児で教養のない少年が難問に答えられるはずがないと、不正の容疑で逮捕する。
しかし奇蹟には理由があった―殺人、強奪、幼児虐待…インドの貧しい生活のなかで、少年が死と隣あわせで目にしてきたもの。
それは、偶然にもクイズの答えであり、他に選びようのなかった、たった一つの人生の答えだった。
話題の映画『スラムドッグ$ミリオネア』原作、待望の文庫化。


◆アカデミー作品賞を取った映画「スラムドッグ・ミリオネア」の原作小説。インド人で、在南アフリカ・インド大使館に勤める外交官ヴィカス・スワラップの作家デビュー作。原著はまずイギリスで出版されたとあるので、英語で書かれたのだろう。

◆構成が見事。この物語の舞台となるクイズ・ミリオネアは、主人公の貧しい少年ラム・ムハンマド・トーマスの過酷な人生を浮かび上がらせるための添え物で、映画(まだ見てないけど)では重要かも知れないが、この小説においてはそれほど重要ではない。

◆あまりにも偶然に偶然が重なってしまう展開に白けてしまう、インド貧困層の描き方が嘘くさく感じてしまう、18歳の主人公がこれほど過酷な人生を歩むなんて考えられない、などの理由で受け付けられない人も多いのではないかと思うが、、、

◆私は文句なしに面白く読めた。

◆今まで読んできたドキュメンタリーやルポ、バックパッカー旅行記などで知り得たインドと、この小説で書かれているインド貧困層は違和感が無く、インドならあり得る話だよなあ、と思えるのだった。

◆海外翻訳物は、原著がどれだけ絶賛されていても、翻訳者に小説を書く能力が足りないと、まったく面白くないものになってしまう。だが本書は翻訳もよかった。ストーリーがよく構成もよく翻訳もよい。久々にとても面白い翻訳物を読み、堪能した。万人に薦められる本ではないが、当ブログに書いている私の感想に多少なりとも共感を抱いてくれている方なら、たぶん、はまる。


10点/10点満点


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