素樹文生「上海の西、デリーの東」感想。
紀行文。2009年05月19日読了。
著者29歳のとき、会社を辞めて旅に出た。中国、ベトナム、カンボジア、タイ、マレーシア、シンガポール、ミャンマー、インド。本書はその旅の思い出を記した紀行文。
バックパッカーが書いた紀行モノにありがちな、旅先で仲間ができてハッピーとか、ひどい目にあった体験話とか、旅を通して自分を再発見とかそういうありきたりな話が綴られているにもかかわらず、ありきたりな印象を受けない。なんだろう、これは。著者の認(したた)める文章がそこいらの本職文筆家より上手く、また著者の考え方に嫌みが少なく(これは私がそう感じただけかも知れない)、読んでいる最中も読み終わったあとも心地よい。
あなたのお薦めの紀行モノは何ですか?と問われたら、「深夜特急」や「印度放浪」や蔵前仁一モノや高野秀行モノよりも、本書を薦める。うん、今まで読んできた紀行モノの中で一番よかった。数年経つとこの感想は変わっているかも知れないけど、とりあえず現時点では一番だ。
9点/10点満点
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