石破茂×小川和久「日本の戦争と平和」感想。
国防論対談。2009年06月09日読了。

石破茂/小川和久 / ビジネス社 2009/06 ¥1,890 (税込)
◆日テレの「太田総理」をよく見ている。かの番組に出演している政治家は、なぜああも太田光と番組視聴者(受けする提言)に阿るのだろうか。政治家なんだから、自らの思想を言葉に出して説明するのが仕事だろうに、太田光と言い合いになったら勝てないと最初から諦めているような輩ばかりである。太田光は頭が回るし、20年もテレビの仕事をしているから、大衆(マス)の心をくすぐる術をよく知っている。かの番組で太田光が提案するマニフェストは、それこそ大衆受けするマニフェストばかりであり、中長期的視野に欠けるものが多い。だからこそ、かの番組に出演する政治家は、太田光や番組視聴者に阿ることなく、太田の意見が間違っていると思うならその理由を短くかつ易しい言葉で伝えなくてはならない。言い換えれば、太田光ごときを凹ませることが出来ない程度の言葉しか持たない政治家が多すぎる。
かの番組を見て、太田光が一目置いているのは唯一、石破茂のように思える。平沢勝栄や鴨下一郎は、太田光より年齢もかなり上であるし、まともなことも言うのでそれなりの扱いであるが、でもしょっちゅう太田に反撃を食らっている。残りの政治家は、原口一博を筆頭に、太田にいいように操られているだけだ。(あと適当なことしか言わず日本を破滅に導きそうなミスリードばかり言いまくるエセ経済評論家の森永卓郎は、1年以内にぜひテレビの画面から消え去ってくれ)
◆というわけで、太田光に言い勝つ唯一の政治家石破茂と、私的10点満点をつけた「日本の戦争力」の著者小川和久の対談集を読んだのである。
◆本書帯「太田光の推薦文」
保守の立場にいながら、
国、防衛省、自衛隊、政治家、の現状を、
これほど、喜劇的に語られるお二人の
ココロザシを、
私はコメディアンとして、
とても信頼する。
……石破サン。
がんばってネ。
◆石破茂のまえがきの抜粋
小川氏は、私が敬愛する軍事アナリストである。現場を踏まえた豊富な知識や洞察力、一貫した姿勢など超一流である。私が議員になった頃は、自主防衛論よりで歴史認識も「自虐史観反対」の立場だった。だが、彼の著書に出合い変わった。彼の論説は決して難解ではないが、奥が深く簡単には読み飛ばせない。この対談は私の思考を再整理した過程の記録でもあり、賢明な読者の理解を早めるのに役立つだろう。
◆本書は、小川和久と石破茂の対談を元に、小川和久が補筆し書かれた本である。
◆憲法の問題、憲法改正とまともに向き合おうとしない政治家・マスコミ・国民の問題、田母神論文は間違っており間違った思想を持った人物が自衛隊の頂点に立っている問題、1機100億円もする戦闘機を買って運用していながら戦闘機はシェルターに格納されているわけではなく出撃前に攻撃されたら終わりという木を見て森を見ずな自衛隊の問題、国連至上主義というどう考えても誤っている政策をぶち上げて政権奪取を狙っている小沢一郎の問題など、300ページを超える本書には、この国が抱える問題がぎっしりと詰まっている。
◆本書で指摘されている数々の問題点は、国民として深く考えなければならない問題である。大多数の政治家が避けている問題を、それも左翼筋が大嫌いな内容を、正面からぶつけてくる石破茂という政治家の誠実さと真剣さに、政治家のあるべき姿が見える。
8点/10点満点
<アップ後、深夜にちょっと改訂>
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