藤原章生「翻弄者」感想。
ルポ。2009年06月22日読了。

藤原章生 / 集英社 2009/04 ¥1,600 (税込)
◆概要(紀伊国屋Bookwebより)
14歳のときから、十数年間もフセインの宮殿に軟禁されていたという予言者。
薬物依存症の娼婦に思いを寄せ、併走するかのように、その世界に堕ちていく男。
キューバ革命の陰で、表現の自由を奪われ、追憶だけで命をつなぐ詩人。
時代に翻弄され、不条理に疲れ、それでも拠りどころを手探りする人間たち。
◆第1章は、イラクのフセイン大統領の下で、予言者として雇われていた(実質的には幽閉されていた)男の独白。第2章は、恋い焦がれる娼婦が麻薬におぼれていくのを、恋い焦がれるあまり一緒になって麻薬を吸い、麻薬を買う金まで出してしまうケープタウンのタクシードラ-バーの話。第3章は、キューバの同性愛作家、レイナルド・アレナスの友人である同性愛詩人デルフィン・プラッツが語る故郷の風景に関しての話。
◆著者藤原章生は、デビュー作「絵はがきになった少年」7点/10点満点で、第3回開高健ノンフィクション賞を受賞した、新進気鋭のノンフィクションライター。本書「翻弄者」のレビューが雑誌に載っていて、新刊が出たのだと思い期待して買った。
◆掲載されている3つの話があまりにも趣が異なる話であり、これを一冊にまとめる必要があったのか疑問に感じる。個人的に面白かったのは第2章のケープタウンのタクシードライバーの話で、これをふくらませて1冊の本に仕上げた方が良かったんじゃないかと思う。
5点/10点満点
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