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2009/09/24

マレーシア航空は「バカ」

マレーシア航空からダイレクトeメールが届いた。

それによると、マレーシア航空でシンガポールまたはバンコクまで片道15,000円という、かなり魅力的な料金。

で、早速予約しようと思ってアクセスしたら、登録せよとの案内ページが出る。

まあしゃあないから登録する。

すると、てめぇのメアドは登録済みと出る。マレーシア航空は2008年の正月旅行で利用した際にenrichマイレージ登録したからかな? とか思いつつ、いろいろやってみたが、20分くらいうだうだ入力したが、全く予約画面に進まない。まともな予約画面(=正規料金の手続き画面)で手配しようとすると片道27,000円とか出る。バカ野郎、15,000円だから予約入れたのに、片道27,000円なんて予約するかボケアホカス。手間だけかけさせてちとも進まないwebサイトなんて

マレーシア航空 バカアホマヌケ

お前らJAL以下。

日本でシェアを増やしたいなら、今すぐ現在の担当者を全員クビにして出直せ、ボケ。


しかも苦情を言うメアドが全く記載されていないから、予約ができないことに対する文句を言うことすらできない。

チケット買いたい客に買わせることを悩ませるサイトを作るな死んで出直せマレーシアのバカども。

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2009/09/23

高野秀行「アジア未知動物紀行」感想。
奇っ怪生物探索記。2009年09月11日読了。

アジア未知動物紀行―ベトナム・奄美・アフガニスタン
高野秀行 / 講談社 2009/09 ¥1,470 (税込)

◆高野秀行の最新単行本が出た。前作「メモリークエスト」は、赤の他人(=基本的には高野ファン)のリクエストに基づき高野秀行が調査するというもので、やっていることは結構はちゃめちゃな感じはあるけど、なぜ高野秀行でなければならないのかその理由が希薄で、というよりは高野秀行が単に取材旅行をしたかったんだろうと感じさせるくらい取材に熱が入っていないように思え個人的にイマイチだった。ので、高野秀行が自主的に調査をしたくなった未知生物を探す旅、というコンセプトのこの本は期待が持てる。

◆本書は、ベトナム中部高原に生息する「猿人フイハイ」を探す旅、奄美の妖怪「ケンモン」を探す旅、外務省危険度4=退避勧告が出ているアフガニスタンで「凶獣ペシャクパラング」を探す旅の3本立て。高野本を読んだことがある人ならわかると思うけど、結論はいつもの通り。そういう意味では予定調和の世界。

◆高野秀行のユーモラスな文章は、ささくれ立った気分を沈める効果があり、まあ心穏やかになるのである。お試しあれ(何じゃそりゃ)


7点/10点満点


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2009/09/16

村上玄一「ニッポンの底力がわかる本」感想。
新書。2009年09月8日読了。

ニッポンの底力がわかる本
村上玄一 / 青春出版社 2009/08 ¥861 (税込)

◆著者データ(紀伊国屋Bookwebより)
村上玄一[ムラカミゲンイチ]
1949年生まれ。日本大学総合科学研究所教授、日本大学芸術学部研究所教授(ジャーナリズム論)。政治、経済、国際情勢からマスコミ、文芸など、幅広い分野の諸問題を噛み砕いて理解するための研究会を主宰。そのわかりやすさが、多くの社会人や学生に支持されている。読売新聞社、学習研究社、角川書店を経て現職


◆身も蓋もない言い方をしてしまうと、新書というよりは単なる蘊蓄本。
・太陽電池の特許出願数は、日本68%、米国11%、欧州15%でダントツ1位!
・原子力発電所のプラント建設は1基あたり数千億円の巨大案件(利権)で、世界シェアは東芝(+米ウエスチングハウス)、三菱重工(+仏アレバ)、日立(+米ゼネラルエレクトリック)の3グループに集約されている。いずれのグループにも日本企業が入っている!
・それだけではなく、日本製鋼所室蘭製作所は、原子炉で使われるパーツの世界シェア8割!(600トンの鉄塊を作ることが出来る世界でも数少ない製鋼所で、原子炉のパーツは巨大な鉄塊を削りだして作る)
・世界的に人口が増えている。将来的には水不足が起こるだろう。中近東で見られる海水を淡水化する装置に使われているフィルター、逆浸透膜は、東レや日東電工などの日本企業が世界シェアの7割以上を占める!

◆というような蘊蓄が、50ネタ掲載されている。

◆まあなんだ、こういう本を読むと元気が出るんだよね。


6点/10点満点

◆余談
フェリー船内があまりにヒマだったので、帰省先でのんびり読む予定だった「インドなんて二度と行くかボケ」を船内で読み終えてしまった。こりゃ参った。どこかで本を調達しないと、帰省先でもヒマになる。と思い、フェリーを下りバスで苫小牧駅前まで行き、本屋を探した。が、田舎の中途半端な都市らしく、駅前は寂れている。結構巨大な駅ビルは、運営会社が倒産でもしたのか、ビルのテナントが一件もなく廃墟。駅の南側に行くと8階建てのビルがあったのだが、営業している店は数店舗。ふと思い曜日を確認すると、9月6日(日曜)。日曜なのに人通りも少なく、この街は大丈夫か? 反対の駅北側に行ったら、水平方向に巨大な長崎屋とイトーヨーカドーが営業していて、大きな店もあるのか安心した。と思ったら日曜なのに人が少ない。これが地方都市の現実かと思うと悲しくなってしまった。後日、親に聞いたら、イトーヨーカドーは来年撤退して廃墟になるそうだ。地方都市らしく駅前は寂れているけど、新興住宅地近郊の国道沿いには様々なロードサイド大型店舗が建ち並んでおり、駅前以外は発展しているみたいだ。


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2009/09/14

さくら剛「インドなんて二度と行くか!ボケ!!」感想。
インド旅行記。2009年09月06日読了。

インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも
さくら剛 / アルファポリス (星雲社) 2009/07 ¥672 (税込)

ここ二日間、アクセス数が激減。今日も少ない。何でだろう。更新頻度が少ないからか、内容が飽きられたのか。

先週、大洗→苫小牧のフェリーに乗った。乗船時間19時間である。初日の夜はまだテレビを見て(衛星放送を受信する)、酒を飲んでぐでっとなって寝てしまったので、何とか暇つぶしに成功したが、二日目は朝飯を8:00に食ってから、到着の13:30までやることがない。仕方がないから帰省してから読もうと思っていた本書を開いた。

インドに始めて行った人(著者)が、インド人のパワーに負けて悔しい思いをした、ということをユーモラスな文章で綴った旅行記である。

よくある内容と言えばそれまでなのだが、文章や構成がなかなか良い感じ。ただ、時事ネタが多く、昔のアイドル話やテレビネタなどが多数盛り込まれているため、あと3年くらい経ったら世間に通用しなくなってしまうような感じ。少なくとも、今の若い子には全くわからない昔のテレビ話は、今でも通用しないでしょう。

何種類もの太字ゴシックを多用し、文章だけでは表現できない気持ちを現す手法も、本書の内容を考えたら悪くはないけど、やり過ぎ。

この本、3年前に単行本で出版され、そのとき買うか買わないか悩んだけど、上記の太字ゴシック多用が目障りに感じて買うのをやめた。ということを思い出した。

内容は悪くないのだから、ちゃんと書いたらいいのに、と思ってしまう。


5点/10点満点


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2009/09/12

世界一周のルート作成中。

世界一周のルートがだいたい固まってきた。
旅行期間は22週間。


成田
→サンパウロ(ブラジル)
→マナウス(ブラジル)・赤道直下
→サンルイス(ブラジル)
→サンパウロに戻る
→ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→イグアス(アルゼンチン側)
→ブエノスアイレスに戻る
→ウシュアイア(アルゼンチン)・世界最南端で南極観光の拠点
→ブエノスアイレスに戻る
→サンチアゴ(チリ)
→イースター島(チリ)
→サンチアゴに戻る
→ラパス(ボリビア)
→ウユニ(ボリビア)
→クスコ(ペルー)
→リマ(ペリー)
→グアヤキル(エクアドル)・赤道直下の国
→ガラパゴス(エクアドル)
→グアヤキルに戻る
→マドリッド(スペイン)
→オスロ(ノルウェー)
→ベルゲン(ノルウェー)
→ノルウェーの北端近郊
→(デンマーク)
→(ドイツ)
→スイス周遊
→(イタリア)
→(ギリシャ)
→イスタンブール(トルコ)
→カッパドキア(トルコ)
→アンマン(ヨルダン)
→カイロ(エジプト)
→マドリッドに戻る
→バルセロナ(スペイン)
→マラケシュ(モロッコ)
→マドリッドに戻る
→ヨハネスブルク(南アフリカ)
→ケープタウン(南アフリカ)
→ヨハネスブルクに戻る
→ウィントフック(ナミビア)
→ヨハネスブルクに戻る
→ヴィクトリアフォールズ(ジンバブエ)
→ヨハネスブルクに戻る
→アンタナナリボ(マダガスカル)
→ヨハネスブルクに戻る
→香港
→デリー(インド)
→カトマンズ(ネパール)
→デリーに戻る
→成田


南アフリカの治安は大丈夫なのだろうか。ちょっと不安
9/14加筆訂正

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岡崎大五「アジアン・ルーレット」感想。
サペスンス。2009年09月05日読了。

アジアン・ルーレット
岡崎大五 / 祥伝社 2008/07 ¥729 (税込)

「添乗員世界遺産旅がらす」などの添乗員顛末記を多数出している岡崎大五。添乗員として実体験した話を、多少の脚色を加えおもしろおかしく作られている岡崎大五の本は、2007年4~5月に集中的に何冊も読んだ。何冊も立て続けに読むと、最初はおもしろく読めたけど、だんだんと飽きてくる。しょうがないよね。シチュエーションやディテールが異なるとはいえ、ツアー旅行の馬鹿話だから。

最近岡崎大五の本が出ないなあと思いつつ、岡崎大五という作家がいたということすら忘れかけていた先日、amazonのリコメンドサービスで本書が出てきた。添乗員顛末記だけでは作家としての幅が広がらないと思ったのか、小説を書いたみたいだ。そうだったのか。それは知らなかった。早速読まねば。


……大藪春彦や船戸与一のような作風を目指したけど見事失敗。という印象を受ける作品だった。主人公が悪なのか良い奴なのか、すごく中途半端なんだよなあ。ラストもつまんないし。


3点/10点満点


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2009/09/08

夏野剛「グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業」感想。
いわゆる新書。2009年09月01日読了。

グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業<br />
夏野剛 / 幻冬舎 2009/07 ¥798 (税込)

インターネットやwebサイトなんてのは単なる技術なんだよ。
ネットでショッピングサイトを展開しようとして、実店舗で実現できていないことをインターネットに望むのは無理。
世間的にブログがはやっているから、自社webサイトにスタッフブログを掲載しました、ってそんなの誰も読まないし廃れるに決まっている。
自社webサイトにSNSを作ったところで、広がりを感じられない狭いコミュニティに誰が来る。
ネットに無知な、もしくはネットの進化についてこられない経営者が阿呆なことを言い出すたびに、現場は阿呆を無視して阿呆に怒られない程度に勝手にやる。それが現状。
ミクシィやグリーは、本人たちは認めたがらないけど今や単なる出会い系サイト。
ニコニコ動画は、新たな可能性を感じさせる技術である。

なんてことが書かれている。的を射ている良いお話が多い。


著者夏野剛はニコニコ動画の社外取締役らしく、やたらとニコ動を褒める。
自画自賛するのはいいけど、ニコ動だってニコニコ生中継で女子中高生がエンコーしてるじゃん。という事実に関してなんにも書いてないのはずるいよね。


7点/10点満点


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2009/09/07

宮田珠己「スットコランド日記」感想。
スットコエッセイ。2009年08月31日読了。

スコットランド日記
宮田珠己 / 本の雑誌社 2009/08 ¥1,680 (税込)

◆本書の題名に注意。
スコットランドではない。
スットコランドである。すっとこどっこい、のスットコである。

本書はweb本の雑誌に連載されていた日記をまとめたモノ。ぱっと見はスコットランドに見えてしまう。私はしばらくの間スコットランド日記だと思っていたが、ある日「おお、スコットではなくスットコではないか」と気づいたくらいだ。これは私だけの症状ではなく、誰しもが間違えるのである。嘘じゃないことを証明するために、紀伊国屋Bookwebの画像をお見せしよう。

Suttoko

紀伊国屋がそのうち気づいて修正するかもしれないので、画像をコピーした。赤い矢印のところに注目。
スットコランドではなく、
スコットランドになっているでしょう。

誰しもが間違えるんですよ、この本のタイトルを。


◆それはそれとして、本書はタマキング宮田珠己の2008年4月から2009年3月までの約1年間の日常を書いた単なる日記である。それ以上でも、それ以下でもない。タマキングの日記である。日記なのにどうしてこうもおもしろいのか。それはタマキングの文章がおもしろいから。実に他人に勧めづらい本(作家)である。


6点/10点満点


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2009/09/06

世界一周の予行演習として。

北海道に帰省する。

世界一周旅行の予行演習として、大洗から苫小牧行きのフェリーに乗ることにした。ボストンバッグで行けるところを、わざわざ荷物増やしてミニトランクで行く。世界一周ではところどころ船旅が入ると思われるので、荷物抱えた船旅を経験してみようという魂胆。

常磐線普通車グリーン席(素晴らしく快適)で水戸まで行き、水戸から鹿島臨海鉄道で大洗へ。水戸で乗り換える際、鹿島臨海鉄道は水戸駅では切符を売ってなく(係員はいるのに)、大洗駅で現金精算。ローカル線は運賃支払いの方法が一見さんにはわかりづらく不便である。大洗駅からマリンタワーまで歩く。大洗マリンタワーは、もう笑っちゃうくらい寂れた施設。三角形のへんてこビルで、維持費が借りすぎでそのうち廃墟になるような予感。「さんふらわあさっぽろ」というフェリーの大部屋雑魚寝のエコノミー席に乗る。インターネット予約割引適用で、大洗から苫小牧まで8,080円。一人あたりの寝るスペースが想像よりかなり狭い。エコノミー席は客が半分くらいしか埋まっていなかったので、今回はかなり楽だった。世界各国でこういう旅ができるのかは不明。

「さんふらわあさっぽろ」で夕食&朝食を食う。セットで2,300円。べらぼうに値段が高いように感じる食事内容であったが、まあしょうがないか。

しかしまあなんというか、大洗から苫小牧まで19時間。乗船待ち時間を含めると21時間。

すさまじく、ヒマだ。

※一部加筆

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大沢在昌「罪深き海辺」感想。
ハードボイルド。2009年08月21日読了。

罪深き海辺
大沢在昌 / 毎日新聞社 2009/07 ¥1,785 (税込)

唐突な出だし。
薄っぺらい感じがする人物。
時折神様視点。
主人公が二人以上いる。
ラストつまんない。

大沢在昌ファンにわかる言い方をすると、「六本木聖者伝説」みたいな話。

普通の冒険小説ファンにわかる言い方をすると、新堂冬樹っぽい話を大沢在昌が書いたような感じ。


5点/10点満点


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アクセスカウンター6万突破に感謝。

ここのところアクセス数が安定して1日100以上を記録しておりまして、
トップに設置している忍者Toolsアクセスカウンターが6万を突破しました。
お読み下さっている皆様に感謝です。

2005年12月15日 ブログ始める
2006年11月23日 アクセス1万突破(344日)
2007年10月09日 アクセス2万突破(321日)
2008年06月21日 アクセス3万突破(255日)
2009年01月19日 アクセス4万突破(212日)
2009年05月28日 アクセス5万突破(129日)
2009年09月06日 アクセス6万突破(101日)

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2009/09/05

森絵都「風に舞い上がるビニールシート」感想。
純文学。2009年08月11日読了。

風に舞いあがるビニールシート
森絵都 / 文藝春秋 2009/04 ¥570 (税込)

◆概要(紀伊国屋Bookwebより)
才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。
自分だけの価値観を守り、お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編。
あたたかくて力強い、第135回直木賞受賞作。

◆「器を探して」自由気ままなオーナーパティシエに振り回され、阿呆な男に結婚を迫られている弥生の話。
「犬の散歩」捨て犬の世話をするボランティア、を続ける費用捻出のためにスナックで働く人妻恵利子の話。
「守護神」ニシナミユキに論文の代筆を拒否されて腹を立てている苦学生裕介の話。
「鐘の音」二人の仏像修復士の話。
「ジェネレーションX」十年ぶりの草野球が楽しみなんですという話。
「風に舞い上がるビニールシート」国連のUNHCRの職員になり上司と結婚したけど夫はアフガンで殺されてしまって悩む里佳の話。

表題作とジェネレーションXの二つは、読んでいてああなるほどと共感するところもあったが、他の話はなんだかなあ。こういう類の本を読んで何かを感じ取れるほど人間ができていないのだろう、私は。
 

6点/10点満点


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2009/09/04

ヴィジャイ・マハジャン「アフリカ 動きだす9億人市場」感想。
ルポ。2009年08月10日読了。

アフリカ 動きだす9億人市場
ヴィジャイ・マハジャン/松本裕 / 英治出版 2009/07 ¥2,310 (税込)

◆アフリカに関するルポやドキュメンタリーには良書が多い。以前読んだロバート・ゲスト「アフリカ 苦悩する大陸」は10点満点つけた。アフリカを長くウォッチし続けているジャーナリスト松本仁一の各書も、おしなべて完成度が高い。

アメリカを凌駕する中国、知られざるIT大国インド、独裁者プーチンに支配されるロシア、のような新興国に関する本は、内容がまともであれいいい加減であれ、海外情勢などにちっとも関心がない普通のサラリーマンでも読むだろう。だがアフリカ関連書籍は、アフリカに関心がある人しか読まない。書籍としての市場がきわめて狭い、つまり売れないジャンルなのだ。amazonを筆頭に、誰でも簡単にブックレビューを読み書きできる今の時代、いい加減な本を出すと、速効で売れなくなる。だから、元々狭い市場しか持たないアフリカ関連書籍は、いい加減な本を出す余裕が全くないので、良書が数多く出版される。と私は思うのだ。

◆で、本書。インドに生まれ、アメリカに渡り大学教授となった著者が書いた、アフリカに関するマーケティング論。
アフリカは53のばらばらな国が集まった小さな国家の集合体で、経済はまだ発展していなく、グローバルビジネスにおいて戦略的価値はまだ見いだせない、という世間一般のイメージは、もはや間違っている! ということをデータと実地調査を元に説いている。

◆著者紹介(紀伊国屋Bookwebより)
マハジャン,ヴィジャイ[マハジャン,ヴィジャイ][Mahajan,Vijay]
テキサス大学オースティン校マコームズ経営大学院経営学教授。全米の数多くの一流企業でマーケティングのコンサルティングを行っており、その業績はアメリカ・マーケティング協会(AMA)によるチャールズ・クーリッジ・パーリン賞やインド工科大学カンプール校最優秀同窓生賞など、数々の賞を受賞。AMA2007年ブック・オブ・イヤー賞受賞の経歴もある。インド商科大学院経営学部長を経て現職。


◆ロバート・ゲスト「アフリカ 苦悩する大陸」を読んだとき、経済的な側面から見るアフリカ各国は、私が思っていた以上に豊かになりつつあるのだな、と世間のイメージとの違いに驚いた。

本書も、かなり驚くべきデータが多数掲載されている。

国民一人あたりの総所得(GNI)に関するデータが55ページに載っている。2006年のデータでは、
 中国 2,010ドル
 インド 820ドル
に対し、
 セーシェル 8,650ドル
 赤道ギニア 8,250ドル
 リビア 7,380ドル
 ボツワナ 5,900ドル
など、中国を超えるアフリカの国が12カ国、インドを超える国が20カ国もある。赤道ギニアが石油で儲けていることは知っていたけど、それにしたって平均で国民ひとりの年間所得が8,000ドルもあるのか。そりゃすごい。

◆176ページにはもっと驚くことが書かれていた。シエラレオネの首都フリータウンには、市全域に無線インターネット環境が整備されており、無制限のWi-Fi、WiMAXネットワークを有する世界で3番目の都市なのだそうだ。(ほかはフィラデルフィアと台北)

221ページ、ナイジェリアは映画産業が発展しており、収益ベースで年間2~3億ドルの規模にまで成長、映画産業の就業人口は100万人で、農業に次ぐ雇用人数となっている。

◆アフリカの国々は、戦争・内戦や、独裁者による恐怖政治、資源争奪にまつわる黒い話ばかりが喧伝されているが、そういう一面も確かにあるが、そうじゃない面の方が多いのだという。

世界中で携帯電話が普及しているんだから、アフリカ諸国にも携帯電話は普及している。
世界中がインターネットの恩恵を被っているように、アフリカ諸国の人たちもインターネットを使いたいし、需要があれば供給が生まれるのは当たり前。
仮にアフリカを一つの国と仮定すると、人口は約9億人で、総所得は9783億ドル。インドは10億人で9065億ドル。数字の上から見ると、インドよりも豊かなのだ。さらに、出稼ぎで世界各国に散らばっているアフリカの人たちは、稼いだ金を家族に送金している。海外から送金された金は、経済統計に出てくるとは限らない。というか出てこない。統計数字よりももっと豊かと考えるべきだろう。(これはインドも同じだが)

◆というようなことが載っている本書。やっぱりアフリカ関連書籍は良書が多いのである。


9点/10点満点


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