荒川洋平「日本語という外国語」感想。
新書。2009年09月29日読了。
◆ベルリッツで英語を習っていた。ティーチャーはベルリッツの施設内で一切日本語を話さない。ところがターニャのフェアウェルパーティに出席した際、私の英語がつたなすぎるためか、ティーチャーが日本語で私に話しかけてきた。「えっ? エリもリサもマイクもジョンもみんな日本語喋れるの?」「そりゃそうだよ、みんな日本に10年近く住んでいるからね」「日本語はね、喋るのは結構簡単。漢字は読めないし書けないけどね」
◆最近、吉野家の店員に中国人や韓国人がかなり増えてきた(吉野家に限った話ではないけど)。店員の見た目(年齢)から学生アルバイトなのだと思うが、皆つたないながらもそれなりの日本語を喋る。
◆というわけで本書。東京外語大学「留学生日本語教育センター」の准教授である著者が、日本語を外国語としてとらえたとき、日本語は難しい言葉なのか簡単な言葉なのかを、日本人に向けて解説した書である。
◆初級の日本語の喋りは難しくない。世界中の言語と比べ母音が少ない。aiueoの5つしかない。ちなみに英語や中国語は十数個の母音がある。また動詞の活用がシンプルで、更に男性名詞女性名詞などの区別もないから、(喋り言葉として)名詞を覚えるのに他言語と比較し苦労が少ない。
◆留学生向けの「日本語教育センター」では、留学生がなるべく早く実践的で使える日本語を読み書きできるようにすることが目的であるため、日本人が学ぶ国語授業とは異なる手法を取り入れている。
◆その最たるものが、敬語での会話を最初に教える、である。その理由は、敬語で喋りかけられて気分を害する日本人はいないから。日本語を学んでいる外国人が見知らぬ日本人と喋ることになったとしても、敬語しか知らないから、敬語を喋ることになる。
◆なるほどなあ。
◆しかし、中級以上になると、日本語に溶け込んでいる外来語の学習が始まり、特に英語圏の人々は苦労するのだそうだ。「energy」は「エナジー」という音に近いのに、日本語では「エネルギー」となっている、などなど。
◆本書はこのような興味深い話題が載っており、なかなかためになったのだが、後半は「留学生に日本語を教える教師を目指す日本人」向けの指南書的な内容に変わってしまい、残念であった。
※10/23 誤記訂正しました。
6点/10点満点
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