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2011/02/28

POKKA吉田「パチンコがなくなる日」感想。
いわゆる新書。2011年02月28日読了。

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パチンコがなくなる日―警察、民族、犯罪、業界が抱える闇と未来

世界一周する前に私が働いていた会社で、パチンコ関連の仕事もしていた。S社、N社、別のS社、A社(旧社名T社)というメーカーの方々にお世話になった。開発会社ではコナミ、ナムコと仕事をした。ちなみに15年くらい前から、パチンコの映像部分はゲーム会社(やゲーム会社から脱サラしたした人たち)が作っていることが多い。パチンコやパチスロに3DCGが多用されるようになってから、その傾向は顕著である。

パチンコは30兆円産業とか言われた時期もあり(現在は20兆円産業まで縮小)ながら、巷間でイメージされるとおり闇に隠されている部分も多く、業界関係者以外、業界構造そのものがわかりづらい業界である。

仕事上必要なので、パチンコ業界についてはそれなりに勉強した。年間購読料10万円の雑誌を買ったり、矢野経済研究所(パチンコ業界に詳しくて有名)の10万円のレポートを買ったり、ネットで情報拾ったり……

そんなある日、「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー」というWebサイトにぶち当たった。

パチンコの攻略法や噂話のWebサイトなんてのはいくらでもあるけど、ここはまったく違いましたのですよ。

極めて真剣にパチンコ業界を捉え、パチンコメーカーやパチンコホールに対して、または監督官庁である警察組織に対して、問題を提起し、このままで良いのか?と問うサイトだったのです。しかも無料で読めました(今はすごく値段の高い有料サイトになってしまったのですが)

「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー」というWeサイトで知ったことの例(注:うろ覚えなので正確ではない)。

パチンコが店に導入されるまで。

・パチンコやパチスロは、国家公安委員会の外郭団体 保安電子通信技術協会(通称:保通協)の定める規則に基づいた仕様範囲内で作らなければならない。

・基づいた機械をメーカーが開発

・保通協が型式審査(当然メーカーから審査料を取る)

・合格

・メーカーは各都道府県警に検定申請

・受理

・受理された都道府県で販売可能となる

・営業が売る。この時(だったかな?)メーカーから証紙が発行される(台の心臓部に貼ってある……だったと記憶)

・パチンコホールは新台を導入する際、最寄りの警察署に、風営法(パチンコホールは風営法で規制されている)に基づく台の入れ替え申請を行う

・新台導入時、最寄りの警察の生活安全課の職員が立ち会いし、証紙が偽造されていないかチェックし、申請受理

・晴れて新台導入

というようなことを「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー」から学んだ。他にもディープなことをいろいろ学んだ。


で、本書(前置き長くてすみません)

そんなPOKKA吉田の初の著書である。本を書くのが初めてのためか、文章や構成、「てにをは」の使い方にぎこちなさがあるが、「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー」が有料化されてしまって最近の業界動向を知らなかった私には、適度に新鮮な話が盛り込まれており、合格点の内容である。

ただ、業界に足を突っ込んだことがない人が読むには説明不足の点が多く、またパチンコを「ぱちんこ」と表現すること(法律的にはパチンコは「ぱちんこ」、パチスロは「回胴式遊技機」という)ことに拘ったり、正確な法律を引っ張り出しすぎて冗長になっている部分もある。

ので、万人にはお薦めできないが、なかなかの秀作ではないかと思う。今後は文章構成力の向上と、単なるパチンコファンなど第三者の意見(読みやすさ)を取り入れるなどすれば、もっと良い作品ができると思う。もともと素晴らしいWebサイトを作っている人なんだから。


※余談:「おわりに」で、「なぜ韓国はパチンコを全廃できたのか」について言及している。POKKA吉田氏曰く、あの本はパチンコ非難の文脈はともかくとして、パチンコ業界に関する間違いや事実誤認が酷く、「デタラメすぎる」本であるとのこと。件の本は読んでいないが、POKKA吉田氏がそう言うのだから、相当酷いのだろう。

※追記2011/3/1:パチンコ業界ルポでは、溝口敦「パチンコ30兆円の闇」という本もお薦めです。


6点/10点満点

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