白戸圭一「日本人のためのアフリカ入門」感想。
いわゆる新書。2011年04月20日読了。
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本書の著者白戸圭一氏は毎日新聞ヨハネスブルク支社の元特派員で、「ルポ 資源大陸アフリカ」という本を上梓している。私は「ルポ 資源大陸アフリカ」を2009年9月21日に読み、2010年7月28日に再読した。2回も読んでいる。積ん読本が400冊くらいあるのに、氏の処女作は2回も読んでいる。危険な取材を行い、それでいて歴史的背景や現状分析が感情的になっていなく、日本人ジャーナリストのルポ本としては実に完成度が高くて良い本なのである。私はアフリカ好きで、アフリカのいいところも悪いところもそれなりに(※)知っているつもりである。その程度の私をして、白戸圭一氏は優秀なジャーナリストだと思うのである。毎日新聞に在籍しているなんてもったいないと思うのだが、フリーになったところでアフリカネタを書いているようじゃ収入なんてたかが知れているから、これはこれで素晴らしく賢い選択なんだろうな。最近、上杉隆の劣化を目の当たりにしているので、宮仕えジャーナリストも、本人次第なんだろうなと思うことにした。細かい経緯は省くが、白戸圭一氏は気骨ある人物である。たぶん。
で、本書は氏の2作目の著書である。
前著「ルポ 資源大陸アフリカ」に比べると、明らかに読者ターゲットを“アフリカ知らず”の人々に置いている。
出だしの第一章は、フジテレビの人気バラエティ番組「あいのり」エチオピア・アディスアベバ編の“やらせ”の検証である。
あいのりメンバーがアディスアベバの孤児院へ行く。
孤児が親族に会いたがっている。
あいのりメンバーは相談の上、孤児を親族の元に連れて行く。
孤児は親族に会えて大喜び。
……。
だが、そのとき「あいのり」で紹介された内容はウソ偽りだらけ。
孤児の親は内戦で殺された→ウソ
アディスアベバから孤児の親族が居る場所まで東京-青森間くらい→ウソ(車で5時間)
あいのりメンバーが自主的に孤児の親族捜しを始めた→ウソ(スタッフの仕込み)
などなど。
テレビ番組を作る会社で長年働いてきた私は、あいのりのスタッフがやったことは業界標準で別に不思議なことはないじゃんとか思いつつも、こういうことをするバカ野郎が多いから日本のドキュメンタリーは信用されないんだよな(私も信用しないし)、とも思うのである。
まあいいや。
個人的には既にどこかで読んだ話が多く、物足りない部分もあったけれども、それは私がアフリカ好きでアフリカ関連の本をいっぱい読んでいるからであって、ごくごく普通の新書好きの人がアフリカの一端を知るために読む本としては、かなり完成度が高いのではないかと思うのである。
8点/10点満点
※それなりに行ったアフリカの観光地。
・ケニア(アンボセリ・ナクル湖・マサイマラ・ナイロビ)
・エジプト(カイロ・ギザ・アスワン・アブシンベル)
・モロッコ(マラケシュ・オカエムデン)
・南アフリカ(ヨハネスブルク・ケープタウン・ステレンボッシュ)
・ナミビア(ウィントフック・ナミブナウクルフト・スワコップムント)
・ジンバブウェ(ヴィクトリアフォールズ)
・ザンビア(リヴィングストン=ヴィクトリアフォールズの隣町)
・ボツワナ(チョベ国立公園=ヴィクトリアフォールズの隣町)
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