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2011/04/30

白戸圭一「日本人のためのアフリカ入門」感想。
いわゆる新書。2011年04月20日読了。

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日本人のためのアフリカ入門

本書の著者白戸圭一氏は毎日新聞ヨハネスブルク支社の元特派員で、「ルポ 資源大陸アフリカ」という本を上梓している。私は「ルポ 資源大陸アフリカ」を2009年9月21日に読み2010年7月28日に再読した。2回も読んでいる。積ん読本が400冊くらいあるのに、氏の処女作は2回も読んでいる。危険な取材を行い、それでいて歴史的背景や現状分析が感情的になっていなく、日本人ジャーナリストのルポ本としては実に完成度が高くて良い本なのである。私はアフリカ好きで、アフリカのいいところも悪いところもそれなりに(※)知っているつもりである。その程度の私をして、白戸圭一氏は優秀なジャーナリストだと思うのである。毎日新聞に在籍しているなんてもったいないと思うのだが、フリーになったところでアフリカネタを書いているようじゃ収入なんてたかが知れているから、これはこれで素晴らしく賢い選択なんだろうな。最近、上杉隆の劣化を目の当たりにしているので、宮仕えジャーナリストも、本人次第なんだろうなと思うことにした。細かい経緯は省くが、白戸圭一氏は気骨ある人物である。たぶん。

で、本書は氏の2作目の著書である。

前著「ルポ 資源大陸アフリカ」に比べると、明らかに読者ターゲットを“アフリカ知らず”の人々に置いている。

出だしの第一章は、フジテレビの人気バラエティ番組「あいのり」エチオピア・アディスアベバ編の“やらせ”の検証である。

あいのりメンバーがアディスアベバの孤児院へ行く。
孤児が親族に会いたがっている。
あいのりメンバーは相談の上、孤児を親族の元に連れて行く。
孤児は親族に会えて大喜び。
……。

だが、そのとき「あいのり」で紹介された内容はウソ偽りだらけ。
孤児の親は内戦で殺された→ウソ
アディスアベバから孤児の親族が居る場所まで東京-青森間くらい→ウソ(車で5時間)
あいのりメンバーが自主的に孤児の親族捜しを始めた→ウソ(スタッフの仕込み)

などなど。
テレビ番組を作る会社で長年働いてきた私は、あいのりのスタッフがやったことは業界標準で別に不思議なことはないじゃんとか思いつつも、こういうことをするバカ野郎が多いから日本のドキュメンタリーは信用されないんだよな(私も信用しないし)、とも思うのである。

まあいいや。


個人的には既にどこかで読んだ話が多く、物足りない部分もあったけれども、それは私がアフリカ好きでアフリカ関連の本をいっぱい読んでいるからであって、ごくごく普通の新書好きの人がアフリカの一端を知るために読む本としては、かなり完成度が高いのではないかと思うのである。


8点/10点満点

※それなりに行ったアフリカの観光地。
・ケニア(アンボセリ・ナクル湖・マサイマラ・ナイロビ)
・エジプト(カイロ・ギザ・アスワン・アブシンベル)
・モロッコ(マラケシュ・オカエムデン)
・南アフリカ(ヨハネスブルク・ケープタウン・ステレンボッシュ)
・ナミビア(ウィントフック・ナミブナウクルフト・スワコップムント)
・ジンバブウェ(ヴィクトリアフォールズ)
・ザンビア(リヴィングストン=ヴィクトリアフォールズの隣町)
・ボツワナ(チョベ国立公園=ヴィクトリアフォールズの隣町)

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2011/04/29

富坂聡「苛立つ中国」感想。
中国時事本。2011年04月17日読了。

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苛立つ中国

最近お気に入りの中国ウォッチャー富坂聡の本。
元となる単行本は2006年9月に出版され、
文庫版である本書は2008年7月に出版された。

この時期は、西北大学に留学している日本人が学園祭でTシャツの上にブラジャーをつけた寸劇をして、それが中国をバカにしていると誤解され、排日運動、排日デモへとつながった頃。(この出来事は2003年10月)

本書は、この西北での日本人狩り、尖閣諸島への不法上陸(2010年にsengokuビデオではない)、サッカーアジアカップでのブーイングと暴動。なぜ中国国内でこのような反日(排日)運動が起こるのかを著者の中国コネクションをフル活用して解き明かす書である。

中国ウォッチの本は時事ネタの部分が多々あるので、どこが良いのか説明しづらいのだが、中でも、
第四章:靖国神社参拝の是非
第五章:中国人を味方に出来ない日本企業
の内容が良い。

日本国首相が靖国参拝すると中国は激怒する。
それはなぜか。
1972年の日中国交回復の前提が崩れてしまうから。
それはどういうことか。
当時の中国首相周恩来は日本との国交回復にあたり中国国民を納得させるために「一部の軍国主義者が起こした戦争で、日本国民も同じく犠牲者だった」と説明しているから、A級戦犯が祀られている靖国に日本国首相が参拝するとこの論法が崩れてしまう。
と富坂聡は解説する。

この部分は私がなるほど!と思った部分なので、知っている人にとったら当たり前の話だろう。私も他の本でこのような話を読んだかもしれない。

でも、なんか説得力があったんですよ。


本書とは関係ないどうでもいいことだけど、4月3日にテレビ東京で放送されていた「池上彰の世界を見に行く 日本人の知らないアメリカ・中国・ロシア」にゲストで富坂聡が出ていたので(喋りはやや下手だったけど)、池上さんも注目の中国ウォッチャーということなんだろう。真摯な仕事をするジャーナリストは、テレビに出るなど活躍の場を拡げ、稼げるだけ稼いでもらいたい。稼げれば稼げるほど、自分が本来取り組みたい仕事に没頭できるようになるだろうから。

(散漫な感想文ですみません)


8点/10点満点


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2011/04/28

アクセスカウンター14万突破に感謝。

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トップに設置している忍者Toolsアクセスカウンターが14万を突破しました。
お読み下さっている皆様に感謝です。

2005年12月15日 ブログ始める
2006年11月23日 アクセス01万突破 (344日) 一日平均 29
2007年10月09日 アクセス02万突破 (321日) 一日平均 31
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2010年07月01日 アクセス10万突破 ( 65日) 一日平均154
2010年09月02日 アクセス11万突破 ( 62日) 一日平均161
2010年11月21日 アクセス12万突破 ( 80日) 一日平均125
2011年02月01日 アクセス13万突破 ( 72日) 一日平均139
2011年04月26日 アクセス14万突破 ( 86日) 一日平均116


無職の私は毎日のように応募を繰り返すも現在52社連続書類不採用(今年だけで35社連続)。
世の中厳しいですな。

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伊勢崎賢治「国際貢献のウソ」感想。
国際貢献論。2011年04月06日読了。

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国際貢献のウソ

◆伊勢崎賢治氏の「武装解除」という本を2010年8月27日に読んだ。アフリカの内戦に関係する本を読んでいると、必ずと言っていいほど出てくる武装解除。英語で言うとDDR。何かというと、揉めている連中の間に入って「いつまでもドンパチやってないで、いいかげん終わりにしろ、あっちの連中にも武器を捨てさせるから、お前らも武器捨てろ」という事を行う。

で、伊勢崎賢治氏は、

早稲田を出てインド国立ボンベイ大学大学院社会科学研究科に留学している最中に、ボンベイ(現ムンバイ)のスラム住民居住権獲得運動に携わり、現地警察から敵視されてインドを追い出され、その後、
・国際連合平和維持局ニューヨーク本部主催DDR特別運営委員会日本政府代表
・国連東ティモール暫定統治機構上級民政官
・国連シエラレオネ派遣団、国際連合事務総長副特別代表上級顧問兼部長
・日本主導で行われたアフガニスタンDDRを指揮

というDDRのプロフェッショナルなお方である。

◆このような経歴の方が「国際貢献のウソ」という本を出すんだから、たまりません。目次もすごくて、
第一章:NGOという貧困ビジネス

(本書39ページより)
NGOは情報サービス産業である。(中略)
このサービス産業には、まず他人の貧困という商材がなければならない。

(本書42ページより)
そもそもNGOという業界自体が、(中略)途上国の貧困に依存しているわけです。


と、傍から見たらなんともまあばっさりとNGO=国際ボランティア団体の位置づけるのです。実際、NGO=Non Governmental Organization=非政府組織でありながら、国連や外務省(に相当する各国組織)や援助に行った先の国の政府高官などと積極的にコンタクトを取らないとNGOは自分たちのやりたい国際貢献が出来ないわけで、その時点で少々の矛盾を孕んでいると。

著者がこの本(の第一章)で書いているのは、国際貢献=従来スタイルのNGO方式は、寄付文化が発達して資金が潤沢な欧米系のNGOに比べ、寄付意識が薄く運営資金が渇渇で政府から補助金を貰っているような日本式のNGOスタイルはもうやめてしまったら、といった内容である。

◆私は適当な年齢になったらJICAのシニア海外ボランティアに参加して、余生は世界中のあちこちで適当に暮らしていこうと考えているんだけど(なので現在は英語とフランス語を学んでおります)、本書によればJICAの事業も、ボランティアのスタイルを取っているが給料(のようなもの)が支給されるのでこれは立派な定職であり、しかも派遣されるのは専門職ばかりでマネージャーが少ない。国際貢献の現場でいちばん必要なのはマネージャーであり、現地住民にも優秀な人材はたくさん居るんだから、専門職を多数派遣するのは援助効率が悪い。と言いきっているのです。国の予算を使いすぎているってことですけどね。

まあそんなこんなでいろいろと参考になるお話がたくさん掲載されておりました。
(中途半端な感想だ……)


7点/10点満点


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2011/04/20

レゴ MIND STORMS

その昔、もう15年くらい前になりますが、まだ日本未発売だったレゴMIND STORMSを手に入れ、しばらく遊びました。このシリーズはレゴと言うより、組み替え自由でプログラミング可能なロボットユニットなんだけど、まあいろんな事が試せるので、考えている時間が楽しい。

元はGIZMODOの記事に出ていたんですが、このレゴすごい。

これだけのMIND STORMS、いったい幾ら金をつぎ込んだのかなあ。30万円くらいはかかっていそうだ。

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2011/04/16

本橋成一「屠場」感想。
食肉屠畜場のモノクロ写真集。2011年04月05日鑑賞。

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屠場

数年前、食肉は誰がどこでどうやって加工しているのか知りたくなって調べたことがある。きっかけは2005年4月に、エリック・シュローサー「ファストフードが世界を食いつくす」に書かれていた食肉加工場の劣悪環境の話を読んだから。

記憶に残っているのは、アメリカの牛肉加工大手タイソンフーズとナショナルビーフの食肉加工の現実。(Webにアップされているタイソンフーズの工場見学記などを読んだ)

おぼろげな記憶を元に食肉加工プロセスを書くと、成育した牛は一列に並べられ、一頭ずつ順番に食肉加工場に送り込まれ、送り込まれた肉牛は頭蓋骨に電動ピンポイントハンマーで一撃を与え気絶させ(ハンマーを打つ係の人がいる)、頸動脈を切って絶命させ(首を切る係の人がいる)、クレーンで後ろ足を釣り上げ(足をフックにかける係の人がいる)、大きなナイフを持った食肉職人が”たったかたー”と部位毎に切り分けていく。牛一頭を解体する時間は10分くらい(うろ覚え)の流れ作業で、アメリカ企業らしくこの10分をより短い時間に短縮し(食肉職人の動きの無駄を省く)いかにコストを下げるかが管理職の役割なんだとか。

ちなみに鶏肉の場合はもっとシステマチックで、生きた鶏の足をフックにかけると、ベルトコンベアが自動的に機械の中に鶏を吸い込み、機械から出てきたときには鶏の首ははねられ、毛は全部むしり取られている。らしい(うろ覚え)。

鶏のオートメーション加工はともかくとして、毎日牛を殺さなければならない加工場の人たちは大変な仕事だ、と思うのと同時に、こういう人がいるから私たちは肉が食えるんだな、と感謝するのである。米国食肉加工場の職場環境の劣悪さは置いといて。


で、その後2008年12月に内澤旬子「世界屠畜紀行」を読んで、やっぱり食える肉をつくる=生き物を殺して解体するというのは、生半可な事じゃないよな、と感じたのである。

何年か前から、教育に食育という概念を取り込もうなどという話が挙がっているけど、食肉解体工場を子供に見せるくらいのことをしないと本当の食育にはならんのじゃなかろか。と思ったりもした(私は子無しなので現実にどういう教育が行われているのか知らない)


で、本書。

前出の内澤旬子さんがtwitterで「本書は良い!」と断言していたので買ってみた。

本書は、大阪の松原というところにある食肉加工場に入り、食肉加工の現場を撮った写真集である。食肉加工につきものの”動物を殺す”事がメインではなく、どちらかと言えば、そこで働いている人たちが誇りを持って仕事をしている姿を捉えた写真集に仕上がっている。

写真そのものは良い感じなんだけど、本としての作りがあまりよろしくない。

まあ単純な話だけど、見開きで載っている写真の中央部、つまり写真にとっていちばん肝心なところが、本の折り返し(本の用語で「のど」の部分)に邪魔されて見づらいのだ。で、かなり多くのページが見開き写真なので、見づらく感じる写真が多いのだ。

写真も良いし紙質も良いし、何かもったいない。


7点/10点満点


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2011/04/11

若者が海外に行かなくなった理由(戯れ言備忘録)

若者が海外に行かなくなっている(※1)、という話をテレビや新聞で目にするようになってから久しい。

その理由を考えてみたのだが、以下の重要な可能性に思い当たった。

◆外国にはウォシュレットがない

今の若者、まあ例えば22歳以下と仮定すると、物心ついてから(もしくは思春期以降)ウォシュレット以外のトイレをほとんど使ったことがない人が、けっこうな人数いるのではないかと。

本以外あまり物を買わない私(※2)でも、6年前に現在のマンションに引っ越し、自宅はウォシュレットになった。以前勤めていた会社も、数年前から完全ウォシュレットになった。

日本に住んでいると、ウォシュレットじゃないトイレがだんだん減ってきているように思う。

外国に行くと、大半の国がトイレットペーパーで尻を拭う方式またはバケツですくった水をかけて流す方式のどちらかで、ペーパー方式の国でも拭った紙は横にあるゴミ箱に捨ててね絶対トイレ内に流さないでねという国が多く、更に言えば外国のトイレットペーパーはおおむね硬い。

お尻天国日本から見ると、外国の便所文化は異質である(ほんとうは日本が異質なのだが)。

つーか、非ウォシュレット環境で(駅のトイレなど)久しぶりに硬い紙で尻を拭うと、そこそこ痛いぞ。

物心ついてからウォシュレットしか知らない若者にとって、これは相当な苦痛なのではないかと。

朝からくだらなくてすみません。



※1:この話自体ほんとうかなあ、と感じています。その理由として、2009年の人口データを分析すると、
5-14歳:1163万人(子供)
15-24歳:1299万人(いわゆる若者)
25-34歳:1610万人(社会的地位を築き始めた若い世代)
35-44歳:1830万人(子供を育てるのに一所懸命な世代)
45-54歳:1557万人(子供の学費をまだまだ気にする世代)
55-64歳:1855万人(子育てが終わって余生を楽しみ始める世代)
65-74歳:1530万人(完全リタイア年金世代)
75-84歳:1005万人(元気な人は元気だけどそろそろ死を考える世代)
85歳以上: 366万人

というわけで、若者世代は人数が少ないんですよ。単純に人口比率の分だけ若者の海外旅行者は減っているはず。ちなみに、55-64歳世代は第1次ベビーブーム、35-44歳世代は第2次ベビーブームにあたります。

(追記)それと、海外旅行をする人数って、JATA(日本旅行業協会)あたりがまとめたデータしかないような気がする。これはイコール旅行会社を使って旅行した人数しかカウントされない。もしくは外務省が出国時にパスポートの年齢データを集計し、出国した人数を単純カウントしてるとか。成田を出国する際に渡航目的が「旅行」か「仕事」か「留学」か「スポーツの試合」か、なんて聞かれたことがない。ネットを駆使して格安航空券を買って、宿もネットで予約しているような人は、海外旅行者にカウントされているんだろか?(追記終わり)


※2:現在44歳。マンションを買ったのは38歳。マンションに引っ越ししたけど、冷蔵庫と洗濯機と掃除機と照明器具は買い換えず10~15年間使い続けている。中古で買ったマンションにウォシュレットが最初からついていた。


◆別件
4月になって読書がちょこちょこ捗るようになってきたので、そろそろ本来の読書感想文ブログに戻ります。

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