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2012/02/22

春日孝之「イランはこれからどうなるのか」感想。
イランルポ。2012年02月18日読了。

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イランはこれからどうなるのか―「イスラム大国」の真実

毎日新聞でニューデリー、イスラマバード(パキスタン)支局を経て2005年10月2009年9月までイランのテヘラン支局長を勤めていたのが本書の著者。現在は外信部編集委員っぽい。

本書はイランに4年住んでいた新聞記者の視点で語られる、イランの話である。


へえー、へえー、へえー、へえー、へえー、
へえー、へえー、へえー、へえー、へえー、
へえー、へえー、へえー、へえー、へえー、
へえー、へえー、へえー、へえー、へえー。
20へえである。

※20へえの内訳(引用ではない、要約意約である)

01.イラン各都市とドバイを結ぶ定期便は1日70便!

02.ドバイが輸入する物資の7割は再輸出されるが、その7割はイラン向け。

03.1991年の湾岸戦争、何故湾岸なのかというと、「ペルシャ湾」を「アラビア湾」と言い換えたいアラブ勢力がいて、それに対抗する側面もあったのかも。

04.ホメイニ氏は「ユダヤ人」と「シオニスト」を明確に区別してました。

05.イスラム教シーア派を国教とするイランだが、信教の自由は憲法で保障されている。えっ!

06.イランはペルシャである。アラブではない。その証左の一つがイラン・イラク戦争で中東のアラブ諸国(スンニ派が多い)はイラク(サダムフセインの方でスンニ派)支持に回った

07.著者がパキスタン(イスラム教スンニ派)滞在中、パキスタン人はラマダン(断食)や礼拝はきちんと守っていた。対して、シーア派のイラン人は、日常の礼拝はしないし、ラマダンでも断食しない。

08.パレスチナの抵抗政党ハマスはスンニ派で、シーア派のイランの言うことをイマイチきかないから、レバノンにスンニ派シーア派のヒズボラを作った。

09.イラク(サダムフセインの方で、スンニ派)がIAEAの査察を拒否したのは、「宿敵イラン(シーア派)に軍事的な弱さを見せたくなかったから」

10.イラン(シーア派)は、タリバン(スンニ派原理主義)もアルカイダ(スンニ派の過激派)も大嫌い。だから、アメリカがアフガン(タリバンやアルカイダの拠点ね)やイラク(スンニ派の巨国ね)をやっつけてくれたのは「イラン国民の血を一滴も流すことなく得た大勝利」なので、イランはアメリカに感謝。だけどそのアメリカはイランを敵視。

11.ホメイニ氏によるイランのイスラム革命以後、イランの石油設備は古いまま置き換えが進まず、イランはガソリン輸入国。国内消費の4割を輸入しているとか。(で、税金投入してガソリンを安く供給しているんだとか)

12.イスラム教は偶像禁止だけど、イラン(のシーア派)では無問題で、肖像画とか銅像が多数ある。

13.1979年のイスラム革命以降、イランの大統領も国会議員も国民が直接「民主主義的選挙」で選ぶ近代的民主主義体制である。(ただし大統領の上にイスラム法学者がいる=現在はハメネイ氏

14.イランはIAEAに加盟し、(平和利用目的の)核開発を行っている。IAEAに加盟しないで核開発しているイラクや北朝鮮(やイスラエル)とはちょっと違う。

15.アメリカはブッシュからオバマに変わって、イランに攻め入るどころか、イスラエルがイランに攻撃するのを止める抑止力になっている。

16.イランは、タリバンやアルカイダの情報をアメリカに流していた。

17.イスラム法学者で元大統領のラフサンジャニ氏は、有数の大富豪。腐れ坊主に国民はうんざり。

18.イランは第二次世界大戦中、イギリスとソ連に分割統治されていた(知らんかった……)

19.サウジアラビア(スンニ派)などの国と違って、イランの女性はけっこう肌を露出してますよ。

20.イランでは酒がけっこうおおっぴらに飲まれてる。


面白かったですよ。でも雑学本ではなく、イラン略史なども踏まえた読み応えのある一冊です。イスラムに関する知識が少ないと、へえー、と思う回数は減るでしょうが。


8点/10点満点

※どうでも良いことですが、毎日新聞記者の本をけっこう読んでいます。毎日新聞ってのは、記者の能力をもっと自社内で活かせばいいのに。

以下は当ブログの中で毎日新聞記者が書いたと断言できる本。私が気づいていないだけで、もっと多くの本を読んでいるかも。

藤原章生「絵はがきにされた少年」(毎日新聞記者、95-2001駐ヨハネスブルク・アフリカ特派員、2002-メキシコ市支局長・ラテンアメリカ特派員)

河内孝「新聞社 破綻したビジネスモデル」(毎日新聞元常務、退職してから本書を上梓)

福原直樹「黒いスイス」(毎日新聞ジュネーブ特派員を6年勤め、本書執筆時ブリュッセル支局長)

白戸圭一「ルポ資源大陸アフリカ」(毎日新聞の元ヨハネスブルク特派員で、本書執筆時は政治部記者、現在は外信部)

※2月23日、ちょこまかと誤字や間違いを修正。

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