京極一樹「中学・高校 数学のほんとうの使い道」感想。
カス本。2012年07月27日読了。
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私の現在の立場は大学生(通信教育)です。実態は46歳の無職の汗かきオヤジですが。
で、通信教育の大学には、通学必修というのがありまして、これをスクーリング必修というのですが、おおよそ年2回開催されます。真夏と真冬です。通学している現役大学生が休みの間に開催されるのです。
無職でヒマな私は、今夏もスクーリングに参加しました。(昨年の夏も参加した)
私が学んでいるのは法政大学・文学部・地理学科で、世間的なイメージでは地理学科というと理系のイメージがあるかも知れませんが、法政大学は文系扱いです。
でも、授業で地図学というのがありまして、これは要するに測量(を含めた地図学全般)を学ぶのですが、地図学というのは科学技術の発展に伴って機械の操作がどんどん簡単になっている分野で、要するに学問的にはとても古くさくなってしまい、来年からは授業そのものが無くなってしまうような状態にある学問です。
今夏のスクーリングで「地図学演習」というのがありまして、これが法政大学地理学科最後の地図学演習かと思うと感慨深くなって受講したわけです。
その地図学を受講するにあたり、三角関数の復習と、関数電卓の使い方をマスターしておけ!
という指令が下ったのです。
で、本屋に行って三角関数の初歩を思い出す本を探していたら、本書が見つかったのです。
本書の最初の10ページくらいは、三角比(三角関数の初歩の初歩)を使って、
「船で灯台目指して進んでいた。最初の測定で灯台まで(例えば北極星から)の角度を測る。数時間後、同じく灯台までにの角度を測る。進んだ距離が正確に分かれば、灯台までの距離も分かる」
これが三角比である。
これぞ!
私が求めていた本ぞ!
と思って買ったけど、
使えるのは最初の数ページのみで、
以降は
対数って何?の説明もないまま自然対数の「e」について説明したり、
二次方程式と三次方程式の違いの説明がないまま、四次方程式や五次方程式などの高次方程式は難しいと宣ったり、
微分積分より先に複素数を説明したり、
その複素数の説明(とオイラーの公式の説明)が、たった12ページだったり、
まあ、カス本
です。
買うのはやめとけ。
3点/10点満点
買うのはやめとけ。レビュー見れ。
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コメント
同感,この人は「ふつうの人に,懇切ていねいに説明しましょう」という気はないでしょう.
買うのは止めといたほうがよい.
本屋で10~15分,ちゃんと立ち読みすると,いかに使えない本かがわかると思います.
投稿: | 2015/02/08 22:42
?さん
コメントありがとうございます。
一時期、この本があちこちの本屋で平積みになっていましたが、なんでこんな本が平積みになっていたのだろう?と思います。
出版社の営業が強力にプッシュしたのでしょうかね。
投稿: 天野才蔵 | 2015/04/11 22:13
自分のこと教養のない人間って言ってるだけじゃん。高校一通り出れば読める内容だよ
投稿: | 2015/08/05 19:00
名無しさん
>自分のこと教養のない人間って言ってるだけじゃん。高校一通り出れば読める内容だよ
内容を理解することと、本の構成が酷いことは別の話ですよ。
Amazonレビューを見れば分かるように、本書の評価は圧倒的に低い。低い評価をしている人はある程度数学が分かっていそうな人たちで、高評価している人はサクラっぽい。
投稿: 天野才蔵 | 2015/08/05 19:30
検索から引っかかったのでコメント。
そもそも冒頭だけ読んで「これなら僕ちんにも三角関数がわかるんだ!」と思い込んで購入したあなたにも責任はあるのではないかと思います。
これでカス本などと評価されては堪ったものではないですね。
「amazonでも低評価だから間違ってないもん!」とかいう筋違いな返信は目に見えているのですが^^;
投稿: | 2017/02/19 19:02
京極一樹さんの検索にてたどり着きました.
天野さんのコメントに至極同感であります.
僕は理系ですが,例えば文系向けの本を買おうとして内容が難しすぎても,「これはまだ自分には早かった」と思うだけで,著者への批判は思わないでしょう.
カス,などという言葉で他者をけなすのは学生の時分までにしましょうね.(あ,学生の方でしたね,失敬)
アマゾンのレビューも,個々の不勉強は全くの棚に置き,「自分には難しかった」などという,ただの選書ミスという自己責任をつらつら並べ,概して本の有意性については触れられません.
きっと「サルでもわかる三角関数」ぐらいの本を買ったらよいでしょうね.
分かりやすいと思いますよ.
投稿: | 2017/10/26 00:25
上の者ですが,天野さんは学生の方でしたね,私が同意したのは名無しさんです.
訂正いたします.
投稿: | 2017/10/26 00:27