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2013/06/24

ルチル・シャルマ/鈴木立哉訳「ブレイクアウト・ネーションズ」感想。
新興国経済分析。2013年06月06日読了。

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ブレイクアウト・ネーションズ

◆本書の概要(amazonから引用)
《フォーリン・ポリシー》の「読むべき21冊の本」、《パブリッシャーズ・ウィークリー》の「トップ10ビジネス書」に選出! 「世界の頭脳100人」に選ばれたモルガン・スタンレーの投資のプロが、次に伸びる新興国を完全予測!

◎明暗が分かれたBRICs――減速する中国、可能性を秘めたインド、煽られるブラジル、矛盾に満ちたロシア。
◎危機のヨーロッパで成長を続けるポーランドとチェコは、ユーロ圏には加わらない?
◎日本の影の存在から抜け出した「金メダリスト」韓国。
◎躍進する2つのイスラム民主国家とは?
◎「10億人の巨大市場」アフリカの光と影。
◎新興国が先進国に追いつくという見立ては幻想?

新興国の急成長の時代が終わり、各国の成長スピードは次第に鈍化している。では、そうした状況において、競合国の中で突出した成長を成し遂げられる国々=「ブレイクアウト・ネーションズ」はどこなのか? モルガン・スタンレーで250億ドルを運用する投資のプロが、20カ国を超える新興諸国をつぶさに歩き、次に急伸する国々を徹底予想。今後ますます繁栄する国、あるいは没落する国はどこか? そして、日本をはじめとする先進国が、これらの国から学ぶべきこととは? 話題のベストセラー、待望の邦訳!


◆感想
橘玲(たちばな・あきら)という作家さんがいまして、PT(Permanent Traveler=終身 旅行者)として、どこの国にも属さずに生きる方法を目指している(のかな?)人でして、国際経済情勢や世界各国の労働状況、合法的脱税、マネーロンダリングなどいろんなことに詳しい方です。

橘玲「マネーロンダリング入門」は9点を付けました(2012年4月20日読了)

橘玲の公式Webサイトで本書「ブレイクアウト・ネーションズ」に触れていて、なかなか興味深かったので買ってみました。

ブレイクアウトネーションの定義は、中進国(新興国)から先進国に向けて突き抜ける国。
この本に於ける新興国の定義は、一人当たり国民所得が25,000ドル未満の国。

2000年代に入ってから、新興国を中心に、世界中が熱狂した。2007年は、世界183カ国のうち、経済成長をしなかったのはフィジーとジンバブエとコンゴの3カ国のみ。特筆すべきはロシアで、(たぶん2000年代最初の10年間で)ロシアの平均年間所得は1500ドルから13000ドルに跳ね上がった。

というような感じで、経済統計に出てくる数字を使って、加えてモルガンスタンレーの情報網を使って、事細かに新興国の動向を説明している。

しかし、世界中が好景気に沸いた資源バブル(但しこのため世界各国で貧富の差が激しくなった)や、アメリカの金融政策(お金をジャブジャブ刷る)は終わった。リーマンショックが発生し、世界は不況に陥った。

これは新興国も無縁ではない。先進国(富裕国)の成長が鈍化すると、先進国は輸出主導型の新興国から物を買わなくなる。そして新興国の成長も鈍化する。しかし新興国はこの現実を見ていない。


というような話が、中国、インド、ブラジル、メキシコ、ロシア、ポーランドとチェコ、トルコ、東南アジア(インドネシア・フィリピン・タイ・マレーシア)、韓国と台湾、南アフリカ、スリランカからナイジェリアまでの第四世界、と言う章立てになって分析されている。


メキシコは10大ファミリーが株式の時価総額の1/3を握る超格差社会。これがマイナス要因である。

韓国は、財閥企業が韓国のトップ30企業を支配しており、1998年のアジア危機の原因も財閥のせいという見方が多かったが、今やその財閥企業が韓国経済の推進力となっている。

んー?著者の言っていることがダブルスタンダードになっているなあ。


というような矛盾も散見されたが、なかなか興味深い本だった。


(そのうち加筆するかもです)


7点/10点満点

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