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2013/07/15

鈴木透「性と暴力のアメリカ」感想。
アメリカ分析。2013年06月21日読了。

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性と暴力のアメリカ―理念先行国家の矛盾と苦悶


2006年に出た本。出版された当時、けっこう話題になった。

アメリカはプロテスタントが作った国で、建国当初から近代に作られた法律は、プロテスタントの倫理観が元になっていた。その法律は今でも残っており、例えば19世紀に作られた同性愛を禁止するソドミー法は、20世紀になっても廃止されず、1961年まですべての州に存在し続けた。

このような性倫理は今でもアメリカ各地に残っており、大統領選で必ず中絶が話題に上る。リベラル(改革)な風土の州では、同性婚が認められ、中絶合法化に向けた動きもあるが、アメリカ全土で見るとリベラルな州はまだ少ない。

暴力に関して、リンチという暴力行為がなぜ生まれたのかを紐解く。
アメリカ独立後、拡大する生活圏に対し、連邦政府の治安維持機能が追いつかず(独立戦争以後軍縮したとも書かれている)、各地に自警団を作ることを推奨した。
1780年に、ヴァージニアに入植したチャールズ・リンチ大佐は馬泥棒などを処罰する目的で自警団を作った。そして、犯人を自分たちで捕らえて、むち打ちなどの刑罰を与えた。

リンチという行為は、共同体の安全という大義名分を掲げて、共同体の多数意思を代弁する自警団が、超法規的に集団で少数の人間に対して行う「私刑」であった。

「ジム・クロウ」法は、白人と黒人が公共の場所で同じ施設を使わないことを定めた人種隔離法。この法律は1954年に連邦最高裁で意見と認められるまで、ずっと残っていた。


等々の話が書かれている本である。


私はあんまりアメリカに関心がなく、普段アメリカ絡みの本はあまり読まないけど(経済関連は読む)、エリック・シュローサー「巨大化するアメリカの地下経済」を読み、そして本書を読み、アメリカもそれなりに複雑な歴史があるのだなあ、と思うにいたる。


いろいろと興味深い話が書かれていました。


7点/10点満点


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