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2013/10/27

古市憲寿「誰も戦争を教えてくれなかった」感想。
旅行記。2013年10月10日読了。

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誰も戦争を教えてくれなかった

ここ数ヶ月サボり気味だった当ブログですが、今日から一日おきに7冊連続で感想をアップしていきます。

古市憲寿氏は1985年生まれの若手の社会学者(の手前の段階の人)。最近ではテレビのコメンテーターなんぞもやっているみたい。

氏は、100万円で世界一周が出来るピースボートに乗り世界一周をした際、乗っている人の人間関係に興味が湧いて、その模様を「希望難民ご一行様」という本にした。この本が受けたのか、以降も割合速いペースで本を出し続けている。何冊か興味のあるタイトルもあるのだが(「絶望の国の幸福な若者たち」など)、本屋で数ページ立ち読みした限りではイマイチ買う気にならず、氏の本は1冊読んだだけ。

で、本書はタイトル「誰も戦争を教えてくれなかった」が気になり、立ち読みして買う気になった。

1966年に北海道で生まれた私。父親(1934年生まれ)も母親(1937年生まれ)も戦争を知っているけど、北海道は戦地じゃなかったためか、戦争そのもの記憶はあまりないらしい。

何を言いたいかというと、私も戦争=第二次世界大戦については授業で習ったことくらいしか知らないのである。

古市氏の年齢(1985年生まれ)を考えると、彼の両親は私より少し上の世代だろう。ということは、私と同じであまり戦争について知らない世代だ。

古市氏の世代(現在20代後半)が戦争について知らないのはしょうがない。両親の世代だって戦争をよく知らないんだから。

本書は、古市氏が世界中の戦争記念館、戦争博物館を見てまわり、そこで感じたことを書いている本である。社会学的な分析がなされたお堅い本と言うより、旅行記である。

世界各国で第二次世界大戦がどのように継承されているのかを確かめに行く、というテーマを持った旅行記なので、気軽に読める。

着眼点は良いけど、練り込みが甘いなあ、という印象。社会学的にまじめにお堅くまとめ上げた方が良かったんだじゃなかろか。

それと脚注をおふざけで用いている所。これ自体は良いけど、脚注が500ヶ所くらいあり、少々やり過ぎ。

p73の脚注103では、松本彰氏のフィルムカメラで撮った写真集について触れていて、「もう少し早くデジタル一眼などを買っていれば、もっとクオリティが高い本になったと思う」と、的外れなコメントもつけている。フィルムカメラというのはダイナミックレンジ(単純に言うと白飛び耐性)がデジタルよりも良く、クオリティが低いのはフィルムカメラの性とは限らないのに。

本書はamazonレビューで評価が真っ二つに分かれているけど、私的には「絶賛するほどじゃないけど、糞味噌に貶すほどじゃない」と思う。


7点/10点満点


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