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2013/11/18

高根務「ガーナ 混乱と希望の国」感想。
ガーナ紹介。11月08日読了。

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ガーナ―混乱と希望の国

前回読んだ「イエメンものづくし」は、JETRO(日本貿易振興機構)の外郭団体(?)アジア経済研究所という所から出版された本。「アジアを見る眼」シリーズ104巻。

今回読んだ「ガーナ 混乱と希望の国」も同じ出版社の本。2003年に出た本です。

まずガーナとはどこか。ここ↓である。


大きな地図で見る

本書は、歴史的経緯と、現代ガーナの文化風習の大きく分けて2部構成になっている。

歴史編では、ガーナ地方の紀元前の歴史(遺跡から推測)、11~16世紀頃の歴史、ヨーロッパが入り込んできた16世紀以降の歴史、イギリスやオランダと渡り合っていた歴史、第一次世界大戦以降、欧米に振り回される近代史、そして独立後の現代史などについて解説している。

文化風習編では、名前や人名の由来、現代の政治体制から、食べ物、酒、葬式など、様々なことを取り上げている。

著者はガーナに1986年に海外青年協力隊員として約2年ガーナに赴任した後、95~97年にはガーナ大学客員研究員として再びガーナで暮らすなど、ガーナに魅せられた人。


歴史編では、ガーナ一帯の海岸を示す黄金海岸が、金などの鉱物のみならず、黒人奴隷の貿易拠点にもなっていて、最初にやってきたポルトガルを筆頭に、各国と奴隷取引をしていたが、奴隷を調達するのは現地ガーナの部族に任せていた。

この黄金海岸から輸出された奴隷は、18世紀の100年間だけで、68万人に及ぶ。

現在の国境になる前は、ガーナの各地に様々な部族が住んでいて、群雄割拠の状況だった。イギリスと手を組む連中もいれば、違う国と手を組むのもいた。そのうちアサンテ王国というのが、この一帯を制圧した。

アサンテ王国はカカオの生産が軌道に乗り、イギリスの植民地だった時代には、カカオの輸送を目的とした鉄道を敷設した。

ガーナは母系社会であり、母親を中心に家族が構成される。

ガーナ独立の父と言われる政治家ンクルマは、首都アクラで高等教育を受けた後、アメリカのリンカーン大学から入学を許可され、ナイジェリア経由で密航して渡米し、アメリカで10年過ごし、リンカーン大学で教鞭を執りながらペンシルバニア大学大学院を卒業、教育学と哲学の修士号を取っている。苦学生のインテリだったんですね。

(※アフリカ諸国の独立に関わった人たちは、その国を代表するような学歴を持っていることが少なくない)

ガーナでは、名前は生まれたときの曜日で決まる。月曜生まれなら月男もしくは月子みたいな感じ。南部ガーナでは、双子には必ず「アタ」または「アター」と名付ける。


ガーナに興味がある人なら、読んで損のない本。


7点/10点満点

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