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2014/02/02

ジャレド・ダイアモンド/倉骨彰訳「銃・病原菌・鉄(上)」感想。
世界史。2014年01月23日読了。

「国家はなぜ衰退するのか」にて、ジャレド・ダイアモンドについて触れられていた。

「国家はなぜ衰退するのか」では、国家の隆盛を決めるのは政治制度と経済制度であり、包括的(開放的・公平・自由)であれば国家は発展し、収奪的(閉鎖的・独裁的・独占的)であれば国家は衰退すると説き、国家が発展する要因を地理的、文化的、国民の無知などに求める説は間違っていると説く。

アメリカ先住民は、なぜヨーロッパ人に征服されたのか。なぜその逆は起こらなかったのか。等々を地理的要因で説明したジャレド・ダイアモンドの考え方は間違っている、と。

ジャレド・ダイアモンドは日本でもそれなりに売れた本「銃・病原菌・鉄」の著者である。

「国家はなぜ衰退するのか」だけを読んでも知識が偏るので、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」も読むことにした。

本書は、人類が集団で暮らし始めたと考えられる13,000年前(本書の原著が出版された時点=1997年でわりと最新の理論)前まで遡り、論を展開する。

その集団は最初は狩猟民族であり、徐々に農耕民族となっていった。

狩猟民族が増えると、身の回りにいる動物をどんどん食い尽くしてしまう。食い尽くしたとき、狩猟民族は別の土地へ移住するか、周りに生えていた食べられる植物のうち、食べられる部分が多い植物の種子を取って適当にばらまくようになった。

適当にばらまいた結果、収穫量の多い作物が取れるようになった。

何千年の間、狩猟民族が移住しながら適当に作物を育てるサイクルが続き、あるとき、狩猟民族は緩やかに農耕民族になった。農耕民族になると、食料を備蓄できるようになる。備蓄できると、狩猟にも農耕にも携わらない余剰人員を養えるようになる。余剰人員は道具を作ったり、住居を作ったりする専門職となる。場合によっては武器を作る専門の余剰人員もでてくる。

食料の備蓄は、備蓄する人間に逆らえない状況を生み出し、備蓄する人間は地域の支配者となっていった。

狩猟民族では余剰人員はうまれない(腹が減ったら狩りに行く、を繰り返すだけ。狩った獲物は保存が利かないから、食料が無くなる度に狩りに行かなくてはならない。それの繰り返し)。

農耕民族が生まれた地域は、獲物が少なくなった地域で、どれだけ狩っても獲物が有り余るくらいの地域では、農耕は発生しなかった。

船がつくられるようになり、それなりに遠距離航行が可能になってくると、農耕民族の一部は船で住み処を遷した。元もと狩猟民族しか住んでいなかった土地で、人類と動物の受給が安定していた地域に農耕民族が(船で)やってくると、元もとの狩猟民族が持っていなかった様々な道具を使って、土地の動物を食い尽くす。モーリシャスのドードーなどはいい例である。

なんてことが書かれている本である。


上巻を読んだ限りでは、本書は1万年以上のスケールで語られる人間の発展論であり、「国家はなぜ衰退するのか」は2~3千年のスケールで語られる集団(=国家の)発展論である。


時間のスケールが違うのだから、「国家はなぜ衰退するのか」の著者が、「銃・病原菌・鉄」の著者ジャレド・ダイアモンドを間違っていると決めつける必要は無いと思うのだが、西洋人学者の考えることはよく分からん。


本書(「銃・病原菌・鉄(上)」)の感想として、


話がくどい

7点/10点満点


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