世界情勢を読む会「面白いほどよくわかる世界の戦争史」感想。
おさらい。2015年01月28日読了。
近代の戦争史をさらっとお浚いするにには打って付けの本かも知れません。
細かなところでは書き間違いとか、筆者集団の思い込みに寄る事実誤認(シーア派とスンニ派の間違いなど致命的なのもあり)などがあると思いますが、さらっと読むには気になりません。
ベトナム戦争は、ベトナムとアメリカが戦った。結果、ベトナムが勝った。
というのはよく知られていますが(よく知られている理由は、アメリカが負けた戦争だから)、ではなぜベトナムとアメリカが戦うことになったのか。
ものすごーく単純に言うと、北ベトナムは共産主義。南ベトナムは(アジア全土の共産主義化を恐れた)アメリカの傀儡政権。
で、結果として北ベトナム(共産主義)が南ベトナム(アメリカの庇護下)を制圧しました。これをサイゴン(南ベトナムの首都で現在のホーチミン市)陥落といいます。
と言うようなことが、ことろどころ間違いを交えながら淡々と説明されていく本です。世界史のおさらいとしては、かなりコンパクトにまとまった良い本かも知れません(内容は信用できませんが)。
さて問題です。
なぜ、欧米諸国は共産主義と対立していたのでしょうか。
本書に答えはありません。
7点/10点満点
※共産主義というのは神の存在をいっさい認めないため、国の基盤に宗教を据えている国(キリスト教でもイスラム教でもユダヤ教でも)とは極めて相性が悪いのです。
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