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2015/05/17

サイモン・ガーフィールド/黒川由美訳「オン・ザ・マップ 地図と人類の物語」感想。
地図史。2015年02月25日読了。

内容紹介(amazonより)

地図は人間の歴史を饒舌に語る。
――世界地図の概念が「発明」されてから2000年、地図制作は人間の進歩とともに発展してきた。コロンブスを遡ること500年前の新大陸発見を証明する古地図、英国の至宝となった絵地図をめぐる大論争、多くの人命を救ったコレラの感染地図……。先史時代の洞窟壁画からGoogleマップにいたるまで、果てなき好奇心で未踏の地に挑み、地図を作りつづけてきた人間の壮大な闘いと冒険の物語。

*貴重な図版を100点以上収録。「地図の世界史」決定版!

地図が人を魅了するのは、そこに物語があるからだ。この本で紹介する数々の地図は、誕生のいきさつ、それらを描いた人々、彼らの思想、そして私たちが地図をどのように利用するのかを伝えている。より頑丈になった十五世紀の船舶、十六世紀後半に確立された三角測量術、十八世紀の経度の確定、二十世紀の飛行機の開発と空中からの観測。そして二十一世紀に入ってからのインターネット、GPS、衛星ナビゲーション──それらを通じて、おそらく人間の空間認知能力は新たに再構築されるのであろう。
(「プロローグ」より抜粋)

内容終わり


地図はいったい誰が発明して、どういう発展の仕方を経て、現代の地図に至ったのかを、豊富な図版とともに紹介する一冊。著者は膨大な資料を丹念に調べ、図版の使用許可を取り、400ページを超える本に仕上げた。

私が以前読んだ本で、オックスフォード英語大辞典を編纂した人たちの奮闘を書いたサイモン・ウィンチェスター「博士と狂人―世界最高の辞書OEDの誕生秘話」2013年09月20日読了。8点 と似たような感じである。


地図はどこから始まったのか。紀元前、天動説(地球が宇宙の中心)があたりまえであり、地球が球体と考えられていなかった時代、アレクサンドリア(ナイル川河口付近、現在はエジプト、マケドニア王アレクサンドロス3世が作った街)の図書館には、当時のギリシャが知っていた土地であるヨーロッパとリビアとアジアの3大陸が描かれた地図があった。但し、地球は円盤状の形をしていると考えられていたので、球体ではない。

アレクサンドリア図書館は西暦641年にアラブの王によって完全に破壊されている。いくつかの本は今でも写本が残っていて、それらを丹念に調べることで様々なことが分かってくる。というような紀元前-西暦1000年くらいまでの間は、宗教の巡礼を行う者向けの目印を記した巡礼地図や、隊商が都市から都市へ移動するためのルートマップなどが中心であった。


コロンブスがアメリカ大陸を発見する500年も前、スカンジナビア半島に住むヴァイキング(ノルウェーあたり)が、既にアメリカ大陸を発見していた。であろうという説は巷間広く認められているが、裏付けとなる地図は見つかっていなかった。1950年代になって、古地図商がカナダの端っこが描かれている古地図を見つけた。通称「ヴィンランド地図」というこの地図は、作られた年代がはっきりせず、正しい古地図なのか、あとからヴィンランド部分が書き加えられた贋作なのか判然としていない。(インクの放射線含有量を調べてもなお、贋作の可能性が高いが贋作とも言い切れない状況が続いている)


その他、シティマップ(観光案内図)はいつ頃、誰が作り始めたのか、

測量(軍事機密)はどのような発展を遂げていったのか、

1850年代ロンドンで大流行したコレラは、住宅地図に患者数を重ね合わせた図(これは現在では主題図と呼ばれる手法である)を作ったことで、給水ポンプの位置と患者数が見事に関連性があることが分かり、防疫に大いに貢献した、(この話は地図学を学ぶと必ず出てくる有名な話)

1600年頃に始まった植民地時代では、ヨーロッパ人がアフリカや南米や南極などの秘境を旅するごとに、冒険家(もしくは冒険家の手記を元に)が勝手に地図を書き換えて発売し、間違った地図であっても、広く普及した地図が数十年も本物と信じられていた、

旅行ガイドは誰が作ったのか(ロンリープラネットではない)、

地球儀を作るのはじつは難しい、大型の地球儀はとても難しい、

カーナビはどのように普及したのか(世界一のカーナビ会社はスイスのガーミン、第二グループにオランダのトムトムほか。日本メーカーは日本の特化しすぎて世界的には通用していない)


出だしの数章は歴史的な話が多くてちょっと取っつきにくかったが、全体的にはとても面白い本であった。


8点/10点満点

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2015/05/12

鈴木傾城「ブラックアジア インドネシア辺境編 堕ちた女の棲む孤島」感想。
現代アジアルポ。2015年02月17日読了。

「ブラックアジア 売春地帯をさまよい歩いた日々 第一部 カンボジア・タイ編」2014年12月29日読了。8点

「ブラックアジア インド番外編 絶対貧困の光景」2015年01月25日読了。7点


に続いて、鈴木傾城氏の3冊目。


本書は、インドネシアのバタム島、ビンタン島、カリム島、クンドゥール島での買春記である。


バタム島とビンタン島はシンガポールのすぐそばである。

Bintang_island


今年3月後半に行ったインドネシア旅行の際、経由地がシンガポールだったので、バタム島かビンタン島経由でマナドまで旅行できないか検討した。バタム島やビンタン島からマナドへの直行便はなく、一旦ジャカルタに行く必要があったので、時間的なロスが大きいと判断し、このルートは諦めた。


著者がこの島々で女を買い求めたのは、西暦2000年頃の話。現在は厳格なイスラム団体(過激派とは限らない)が「売春の存在は認めない!」として、インドネシアのあちこちで売春街をぶっ壊す運動をしているらしい。売春しなければ生きていくことすらできないような苛酷な状況に追い込まれた女性は、売春街が無くなってしまったらどうやって生きていくのだろうか。売春を不道徳(≒悪)と決めつけるのは簡単だが、見た目を取り繕うだけでは何の解決にもならない。


本書は、バタム島やビンタン島がシンガポールの金持ち中国系ジジイ向けの売春窟として存在していた頃に、著者が買春して出会った女性の記録である。


何度も言うが、この著者は文章が上手い。私が男性だから買春記に抵抗感が少ないというのもあるだろうが、そういうことを差し引いても、この著者の文章は読ませる文章だ。


あとがきによると、著者は2007年にこの地を再訪したらしい。2000年に存在していた売春街は、跡形もなくなっていたそうだ。

実際、マナドからシンガポールへ向かう飛行機から見たバタム島とビンタン島は工業地帯だった(再掲)


鈴木傾城氏の本は、読むと切なくなるんだよなあ。


8点/10点満点

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2015/05/11

ブログのアクセス

もともと私はパソコンで読書日記をつけていた。

当ブログは、そのことを知った友人が「せっかくだからそれを公開したら?」と言ってくれたことをきっかけに、約10年前の2005年末にブログとして公開した。

本来の目的は、私自身が「あの本にはこんなことが書かれていた」ことを忘れないようにするためだった。なので、今でも読んだ本の内容を抜粋するような記述が多い。かつ、自分にとって有益だったか否か、だけを基準に点数をつけている。

10年前の私より今の私の方が知識は増えている。経験も増えている。なので、10年前に10点をつけた本が、今読み直すと5点くらいということは十分あり得る。


それはそれとして、当ブログは毎日100人くらいの方にお読み頂いている。ありがとうございます。


その傾向に変化が見られるようになった。昨年まで当ブログはPCで読む方が大半(80%以上)だったのだが、今年の統計を見るとPCは50%を下回っていた。


Blogaccess


遂に当ブログもスマホが主流になりました!


んー、時代の流れは恐ろしい。

早いうちにスマホ用に最適化しなければ!

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安武塔馬「レバノン 混迷のモザイク国家」感想。
レバノン分析。2015年02月16日読了。

二十数年前から、世界情勢に詳しくなりたいと色んな本を読んできた。その発端は、1986年のフィリピン、マルコス政権崩壊である。あのとき、マニラは燃えていた。比喩ではなく、街中で火を放つ輩がいたのだ。(ちなみに、夫人のイメルダ・マルコスは、現在フィリピンの国会議員である)

その後、ポーランドの政党「連帯」が反共産主義活動(=反ソ連)を活発化させ、1989年にソ連の支配下を脱し民主化した。そして同年、ベルリンの壁が崩壊した。2年後、ソ連も崩壊し、旧ユーゴでは連邦政府(セルビア・モンテネグロ)と独立宣言を出した諸国(スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ)で凄惨な戦いが発生した。

ちょうどこの頃に発売された「カダフィ正伝」(私的10点満点)という本を読み、カダフィはアメリカを敵視していて、テロなど卑劣な手法で西側諸国に挑み続けているが、カダフィ自身はイギリスに1年間留学していた経験の持ち主で、

西側諸国が石油利権を支配するためにアラブ諸国の有力部族を手なずけ王族に仕立て上げ、王族と取り巻きに裕福な生活を供給し普通のアラブ人を蔑ろにする政策を実行させていたことをカダフィは見抜き、アラブの民衆のために立ち上がった。

少なくとも革命当初のカダフィは理念に溢れていた。


というようなこと(うろ覚え)が書かれていた「カダフィ正伝」を読み、西側諸国の政府やマスコミが言っていることを鵜呑みにしてはならないのだと知った。


そして1994年にルワンダ大虐殺が起きた。この大虐殺は、日本のマスメディアはあまり報道していなかったと思う。(TVで見た記憶があるので、報道が皆無だったわけではないが、日本で報道された頃は既に数十万人殺された頃だったような)


そんなこんなで、旧ユーゴ紛争、旧ソ連崩壊、ルワンダ大虐殺、チェチェン紛争、コンゴ紛争(アフリカ大戦)などに関する書籍を読んでいるうちに、興味の対象がイスラムに移っていった。

イスラムの歴史は面白い。

生まれて初めて歴史が面白いと思った。これまで西洋史や日本史が面白いと思ったことはなかったのだが、イスラム史は面白かった(今現在、日本の近代史はとても面白いと思っているし、西洋史も大枠が分かってくればどんどん面白くなってきている。つまるところ、押しつけの授業はつまらなく、自分が興味を持って調べると面白い。ただそれだけの話なのである)


イスラムの歴史と、現代イスラムに関する本を読むにつれ、レバノンの重要性、もしくは特異性が浮き上がってくる。


本書は2011年の終盤に出版されたが、出版後半年くらいで絶版扱いになった本である。なぜ絶版扱いになったのかは分からないが、内容がとても興味深かったのでいつかは読んでみたかった本である。しかし、絶版扱いになったせいか、amazonの古本でもずっと5000円以上の値がついていた。今年に入ってようやく値が下がったので古本で購入。

古本で買うと著者の収入につながらないからあまり好きではないのだが、絶版扱いなので仕方ない。


本書の内容はレバノン政治の詳細である。とても詳しい。

○○という政党は△地域のスンナ派で、××という◆地域のスンナ派政党と手を組んで選挙に臨み、××というシーア派の政党は■■というキリスト教マロン派の政党と手を組んで、

……的な事が満載である。


あまりにもディープな内容。


著者は1990年代のほとんどをパレスチナやテルアビブで過ごし、2000年にレバノン人女性と結婚し、2007年までレバノンで暮らしていた筋金入りの中東ジャーナリストである。


本書のような優れた書籍が、なぜ話題にならないのだろう。


9点/10点満点

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2015/05/09

高野秀行「恋するソマリア」感想。
ソマリア潜入ルポ。2015年02月10日読了。

本書は、「謎の独立国家ソマリランド― そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」2013年03月14日読了。5点(内容9点・比喩1点)/10点満点、の続編である。

ソマリアは現在、大きく3つの国内国に分断されている。北部、ジブチの隣がソマリランド。アフリカの角に当たる部分がプントランド。南部ソマリアがいわゆるソマリア本体で国際的に認められている暫定政権がある。ソマリランドは英国植民地、プントランドと南部ソマリアはイタリア植民地。ソマリランドは独立を宣言しているが、国際的には承認されていない(こういう形での独立を認めてしまうと、雨後の竹の子の如く独立を希望する小国家が乱立してしまうため。南スーダンは、スーダン政府公認の下、分離独立の住民投票を行い、99%の賛成票が得られたので独立できた)


本書は、ソマリランドのケーブルTV局のジャーナリストと行動を共に、治安としてはかなり安全な部類に入るソマリランドだけではなく、プントランドや、南部ソマリアまで踏み込んだ記録である。

著者らしく、戦場ルポでもなければ、地誌学的な研究でもない。ソマリアのことがいろいろ知りたくなったから、日常生活から政治まで知ることができるのなら何でも見聞きしてやろう、というノリである。

AMISOM(アフリカ連合によるソマリアミッション)軍に同行取材する形で南部ソマリアに行った際は、イスラム過激派アル・シャバーブからロケットランチャーで攻撃される経験もした。

だがそういうところより、日常に何気ない部分の描写が面白い。

p113
「半年前は1ドル=33,000ソマリアシリングだったのが、今は1ドル=19,000ソマリアシリングと二倍近くに高騰している。昨年(注:20012年かな?)の「大飢饉キャンペーン」で世界中から莫大な援助物資と義援金が流れ込み、ドルが暴落したのだという。」

p136
「ソマリアを知らない外国人にはひじょうに意外なことだが、内戦と無政府状態が二十年続く戦国都市モガディショでは民政がたいへん発達している。電気・水道・学校・病院は主に各氏族の有力者が運営している。携帯電話はネットも当たり前のように普及している。市内や国内外の諸都市を結ぶバス・飛行機も普通にある。 (中略) ただし、氏族社会で全てがうまくいくわけではない。中でも政府軍兵士や民兵による「イスバーロ(自主検閲)」と「ゴミ問題」はいつも紛糾の種だ。」


松本仁一「カラシニコフ」2005年11月28日読了。10点満点
で、ソマリアに携帯電話会社が3社もあると書かれていて非常に驚いた。


本書はソマリアが舞台なので、高野秀行ファンとソマリアに関心がある人以外はなかなか手を出しにくいのだが、ソマリアに何の興味もない人でも十分面白く感じる本に仕上がっていると思う。

高野秀行の特長であるマニアックな取材対象、何をしたいんだかよく分からない飄々とした雰囲気、くだらないことに情熱を傾ける姿勢を変えずに、万人受けする内容に仕上がっている。

これから先、知名度がどんどん高まって行くような気がする。


9点/10点満点

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2015/05/07

3Dプリントで作ったねじの失敗

CADデータを開いて失敗原因を確認したところ、Fusion360のねじのデフォルト設定は、ねじ山が細目になっておりました。

ついでに、今回3Dプリントしたデータは、別々に作った5つのねじをインポートして3Dプリント用に一体化(ソリッドデータ化)したものなので、個々のデータでねじ山の設計を変更しても反映されません。

やっぱりAssenbleを覚えないとダメですね。

今回、3Dプリントした成果物を見ることができたので、他の修正点も明確になりました(4.3mmの穴に4.1mmの軸を通そうとしたら、隙間がありすぎて実用に適さなかったなど)

個々のパーツを作り直すよりぜんぶ作り直した方が早いので、明日リトライです。

ちなみに、DMMでの3Dプリントの代金は送料込み3000円弱です。

Kinko'sは基本料だけで7500円取られるので、小さいものに関してはDMMが得ですね。今のところ。


(5/10追記)

設計ミスの原因は、ねじ山ピッチを細目(Fusion360のデフォルト)にしてしまったためでした。

Fusion360_4


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Fusion360とDMM3Dプリントで、3Dプリント初体験

普段に私のブログとはまったく異なる内容なのですが。

必要なサイズのネジがどこにも売っていないので、どうせなら作ってしまえ! と思い立ち、4月後半から3DCADに挑戦。

似たようなことは昨年から考えていまして、昨年はDesignSparkというフリーのCADソフトを試していましたが、操作方法がさっぱり分からなくて断念。

今回改めて使いやすいソフトを探すため、「3DプリンターならMakers Love」という会社さんのtwitter経由で、(実質無料の)Fusion360というソフトに辿り着きました。CAD界の重鎮Autodeskの製品です。今のところインターフェースは英語のみですが。


試行錯誤すること3日、基本的なネジの作り方が分かってきました。(私はPhotoshopなどのグラフィックソフトを使えます。また、3DCGを作る会社(の法務系)で13年働いていましたので3Dに関する基本知識があり、アイコンやインターフェースの説明文を読んでぱっと理解することができます。なので、3D系の知識がない人が一から始めると、3日では操作できないと思います)

Fusion360_1

さらに試行錯誤すること4日、英語のチュートリアルビデオ(YoutubeにFusion360専用のアカウントがある)やAutodeskのFAQを見て、操作して、こつこつコツを覚えつつ、ようやく作りたいネジが完成。

Fusion360_2

で、これを3Dプリントする会社を探したのですが、DMMが一番安そう。なので、DMMに登録してデータをアップロードを試みるも、データ形式の変換がちょっと面倒。

Fusion360の他に、AutodeskからMeshmixerというソフトと、DMM経由でmaterialiseのMiniMagicというソフトをDL。

Fusion360で細かなパーツを作り、ソリッドモデル(モデルの面が全てつながって一体型)にするため全部のパーツを合体。

Fusion360の「3D Print」を選び、ソリッドモデルを選択してOKを押すと、Meshmixerが立ち上がる。

Meshmixerで「Export」を選んで、STLデータとして保存。この時、理由は分からないけど、デスクトップに保存ができませんでした。

(2017/02/01追記:meshmakerは日本語文字に対応していないので、英文字のフォルダ下に保存すること)

STLデータをMiniMagicで開くと、モデルのエラーチェックができる。

エラーがないことを確認して、ようやくDMMにアップロード。10分もしないうちにメールで素材別値段表が送られてくる。すると意外に値段が高い。

Fusion360の3DPrintを低精度(データの最小寸法を大きくする)にしてアップロードし直し。でも1-5円しか違わない。精度はあまり関係ないみたい。


どうやら、3Dプリントする素材の体積によって値段が変わる模様。なので、体積を減らすためにネジを中空構造に。すると、一気に値段が30%くらい安くなった。

ので、5種類のネジを4セット合体し、再度アップロード。その最終形がこれ。

Fusion360_3


4月28日に高精細アクリルで発注。GW直前だったためか、完成品は5月7日(本日)に受領。

Imag0216


透明アクリルだと思い込んでいたので、透明じゃないことにちょっとショック。


あと、ヒケっぽいのがけっこう発生。

Imag0217

Fusion360では、CreateとSketchはそこそこできるようになった気がするけど、まだとかAssembleとかConstructは全然できないので、これからチャレンジしていきましょう。


ちなみに私の使用しているPCは、WindowsエクスペリエンスインデックスでCPU、メモリ、ビデオカード、3Dカード全部7.5の数値を出しているマシンなのですが、Fusion360を動かしているときは、CPU稼働率が100%になることもしばしば発生します。CPUの冷却ファンがけっこう盛大な音を出します。

あまりにうるさいので、CPUファンを取り外して、グリースを塗り直しました。


(追記)

オチ


ネジのピッチが間違っていて、使い物になりませんでした。

Fusion360のネジ設定をいじらず、そのまま使ったんだけどなあ。

がっくし orz


(更に追記)

GWを挟んだとはいえ10日間待ったネジ。それが設計ミス。

精神的ダメージがかなり大きいです…

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2015/05/05

小川和久「日本人が知らない集団的自衛権」感想。
いわゆる新書。2015年02月06日読了。


◆今、ISIS(イスラム国)がロケットランチャーを抱えて日本に攻めてきたらどうなるか?

→自衛隊は国家同士の戦争のうち、防戦しか関与できないので、国ではないISISが攻めてきた場合に対処するのは警察です。


◆では、ISISが北朝鮮と連携して、日本海側のどこかの都市を攻め落として占領たらどうなるか?

→北朝鮮が宣戦布告していない以上、凶悪犯による広域犯罪事案です。対処するのはあくまで警察です。自衛隊が関与することはできません。


といようなことを、小川和久氏の著書から学んだ。

小川和久・坂本衛「日本の戦争力」2006年02月03日読了。10点満点

小川和久・坂本衛「日本の戦争力 VS 北朝鮮、中国」2007年04月10日読了。6点

石破茂×小川和久(対談)「日本の戦争と平和」2009年06月09日読了。8点


本書は6年ぶりに読む小川氏の著書である。


本書は、Q&A型式で40の設題に対し、小川氏が解凍回答する形式を取っている。内容的には、既に読んだ上記3冊を超えるものではなかったが、今までこういうことに関心を持ってこなかった方でも興味が持てるように構成されている。

2つ、要約抜粋する(純粋な引用ではないのでご注意されたし)。


◆Q4 集団的自衛権とは何ですか?

A4 子供の喧嘩に例えると、

小学校6年1組にガキ大将がいて、誰彼構わず暴力をふるっていました。最初はみんな、自分一人で殴り返すなど反撃していました。これは「個別的自衛」です。権利という点から見れば、一人一人が「個別的自衛」を持っています。

しかし、1対1で戦ってもガキ大将には勝てない。

なので、6年1組の誰かがガキ大将に殴られたら、6年1組全員でガキ大将に仕返しすることにした。これが「集団的自衛」。

これが「集団的自衛」で、6年1組の考え方に賛成する誰もがこの仲間に加わることができる。これが「集団的自衛」。

本当に仕返しを実行したら、これが「集団的自衛権の行使」となる。


◆Q10 もし日米同盟を解消したら、日本の防衛はどうなるのですか?

A10 武装中立を選ぶか、非武装中立を選ぶかの二択。(5/7追記)非武装中立を選んだ場合、他国が戦争を仕掛けてきても反撃できない。

(ちなみにスイスは永世中立国として有名だが、武装中立で、徴兵制度があり、成人男子は全員予備兵となる)(追記終わり)




私的には小川氏の主張の復習なのだが、かなり分かりやすく書かれているので、本書はお薦めである。


薦めたところで、「憲法9条があるから日本は平和なんだ!」と言っている人には伝わらないので、まあ、そういう方は勝手にして下さい。


(日本国憲法第9条は、日本国(及び日本国籍を持つ人)にのみ通用する法律で、他国が9条を破ってなどお構いなしに戦争を仕掛けてくることを防ぐことはできない)

6点/10点満点

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2015/05/04

池内恵(さとし)「イスラーム国の衝撃」感想。
ISIS分析。2015年02月05日読了。

ISIS(イスラム国)に関する本の2冊目。

ISISはどのような過程を経て出来上がった組織なのか、アルカイダと何らかの関係があるのか、シリアの反政府主義者がなぜイラクに流れたのか、外国人戦闘員がなぜ集まってくるのか、これからの中東はどうなっていくのか、について書かれている。


9.11以後、アルカイダと、アルカイダを匿ったアフガニスタンのタリバン政権は崩壊した。アフガニスタンでは、2002年頃からパキスタンとの国境近くに逃げたタリバンが反撃の機会を伺っていた。2004年に、ビン・ラディンの広報宣伝を担当していたスーリーという人物がジハードを体系化し、1600ページに及ぶ「グローバル・イスラーム抵抗への呼びかけ」というタイトルでネットに公開した。

ISISの前身組織は「イラクのアルカイダ」(ビン・ラディンのアルカイダとは違う組織)で、2003年のイラク戦争(アメリカがサダム・フセインを殺した戦争)を機に、アフガニスタンから追われたジハード戦士がイラクに集まってきた。ヨルダン人のザルカーウィーが指導者で、イラク戦争後、イラク再建に乗り出した国連に対しても攻撃を加え、シーア派を異端と断じ、シーア派に対するテロを正当化した。ザルカーウィーは2006年にアメリカの空爆で死亡したが、組織はその後も活動を続けた。(注:本書に書かれている内容はもっと複雑です)

2003年のイラク戦争前のイラクはバアス党の一党独裁で、スンナ派が要職を占めていた(バアス党自体はスンナ派の組織ではない)。

イラク戦争後はシーア派主体の政権になり、バアス党出身者はことごとく解雇された。

スンナ派が人口の多くを占める地域では、シーア派主体の政権に不満が出ていた。そこに「イラクのアルカイダ」などの反米武装組織が入り込んだ。その後、治安の悪化に対処するためスンナ派が自警団を作り、アメリカがその自警団を政府公認の民兵組織として機能させ、いったんは宗派の垣根を越えてイラクが国家として機能しだしたように見えた。

しかし、「アラブの春」の余波を受けシリアが内戦状態に突入したことで、事態が変わってくる。

シリアの政権もバアス党で、アサド大統領はシーア派から分派したと言われているアラウィー派。シリアの内戦での反政府組織「自由シリア軍」が有名だが、この組織は寄せ集めで実力に乏しく、反政府組織はスンナ派武装集団に変わっていった。(シリアの多数派はスンナ派)

シリアの反政府スンナ派武装集団には、「アラブの春」に看過された若者だけでなく、ロシアのチェチェンやアフガニスタン、旧ユーゴのコソボで戦ったジハード戦士も参加してきた。

シリアの反政府組織は乱立し、反政府組織同士での戦闘になることもあった。アサド政権は自分の陣地である首都ダマスカス近郊を守るのに忙しく、同士討ちしてくれるのならラッキーと、反政府組織を放って置いた。

そんなシリアに「イラクのアルカイダ(この頃には既にイスラム国と名乗っていた)」が入り込み、シリア内戦に関与し始めた。その後は、イラクとシリア両方に拠点を持ち、石油施設を抑え資金源とし、無法地帯となっているためジハード戦士が密入国しやすく、ISISはどんどん拡大していった。(建前上、ISISがシリアに逃げ込んでしまえば、イラクの治安維持部隊は国境を越えて追いかけられない)


ISISは残虐すぎるということで、アルカイダ本家からも絶縁されている。また、ISISを名乗る前に様々な組織との合体、分離を繰り返している。本書ではその経緯についてや、ISISの主張しているカリフ制などについても書かれている。


なかなか分かり易い本だった。

7点/10点満点

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2015/05/03

内藤正典「イスラム戦争」感想。
安易な緊急出版物。2015年01月31日読了。

著者はテレビ朝日「報道ステーション」などにISIS(イスラム国)の解説者として出演していた人。東大卒の社会学博士。一橋大学教授を経て、現在は同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。

内藤正典編・中田考他著「イスラーム世界の挫折と再生 「アラブの春」後を読み解く」の編者。

「イスラーム世界の挫折と再生」では、内藤氏の書いた文章は何一つ響いてこなかった(なので、感想は中田考氏が書いた部分のみで評点をつけた)。


本書は、ISISの台頭を念頭に置いたイスラム論的な事が書かれているが、合間合間に自民党批判が混ざっており、単なる左翼のオッサン(但し立場は大学教授)が書いた思想本のような印象を受け、読むのがバカらしくなってくる。


ISIS(イスラム国)についての実態を知りたいのなら、本書は読まない方がいい。時間の無駄である。

3点/10点満点

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2015/05/02

世界情勢を読む会「面白いほどよくわかる世界の戦争史」感想。
おさらい。2015年01月28日読了。

近代の戦争史をさらっとお浚いするにには打って付けの本かも知れません。

細かなところでは書き間違いとか、筆者集団の思い込みに寄る事実誤認(シーア派とスンニ派の間違いなど致命的なのもあり)などがあると思いますが、さらっと読むには気になりません。


ベトナム戦争は、ベトナムとアメリカが戦った。結果、ベトナムが勝った。

というのはよく知られていますが(よく知られている理由は、アメリカが負けた戦争だから)、ではなぜベトナムとアメリカが戦うことになったのか。

ものすごーく単純に言うと、北ベトナムは共産主義。南ベトナムは(アジア全土の共産主義化を恐れた)アメリカの傀儡政権。

で、結果として北ベトナム(共産主義)が南ベトナム(アメリカの庇護下)を制圧しました。これをサイゴン(南ベトナムの首都で現在のホーチミン市)陥落といいます。


と言うようなことが、ことろどころ間違いを交えながら淡々と説明されていく本です。世界史のおさらいとしては、かなりコンパクトにまとまった良い本かも知れません(内容は信用できませんが)。


さて問題です。


なぜ、欧米諸国は共産主義と対立していたのでしょうか。


本書に答えはありません。


7点/10点満点

※共産主義というのは神の存在をいっさい認めないため、国の基盤に宗教を据えている国(キリスト教でもイスラム教でもユダヤ教でも)とは極めて相性が悪いのです。

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2015/05/01

シグリッド・H・塩谷「アメリカの子供はどう英語を覚えるか」感想。
エッセイ。2015年01月26日読了。

英語の勉強本としてはまったく役にたたない。

片親が英語ネイティブのハーフの子を持つ親(日本人が父親でも母親でも)なら役にたつかも知れないが、それ以外ではほとんど役にたたない。

純粋にエッセイとして読んだら多少は面白いかも知れないが、英語が分かんないとそのエッセイ部分も面白くない。かなり中途半端な本。


3点/10点満点

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