« 小松達也「英語で話すヒント 通訳者が教える上達法」感想。
語学。2016年04月21日読了。
| トップページ | データスタジアム株式会社著「野球×統計は最強のバッテリーである - セイバーメトリクスとトラッキングの世界 」感想。
セイバー。2016年05月10日読了。 »

2016/05/27

山下一仁「バターが買えない不都合な真実」感想。
いわゆる新書。2016年05月04日読了。

本が売れなくなってきた時代にどうやって本を買って貰うかというと、タイトルを工夫するのである。ということを感じてしまうタイトルである。

「××の不都合な真実」というのは昨今大量生産されているタイトルで、ちょっと検索しただけで、本家本元アル・ゴア元米国副大統領の「不都合な真実」に始まり、「遺伝子の不都合な真実」「沖縄の不都合な真実(これは読んだ。面白かった。8点)」「反原発の不都合な真実」「不動産投資の不都合な真実」「日中戦争の不都合な真実」「この国の不都合な真実」……と、たくさん出てくる。(Amazonで「不都合な真実」を検索すると100点以上引っかかる)

本書もそういう「出版社(や著者)が考える売れるタイトル」の流れを汲んでつけられたタイトルのように思う。

というのも、本書のメインテーマは酪農農政が補助金漬けであるということと、なぜ補助金漬けになってしまったのかその歴史的経緯についてが8割を占め、「バターが買えない不都合な真実」は本書の194ページになってようやく出てくるのである。

著者の論理では、「バターが買えない不都合な真実」を解き明かすためには酪農農政の歴史的経緯がわからないと理解できない、なので前段階である酪農農政に関する話を充実させた。のだろうが、構成があまりにも悪い。前段階の説明が長すぎて、かつ同じ様な異なる話(異なる補助金)が出てくるので、これは少し前に書かれていた話と同じ話なのか異なる話なのか?と確認しながら読む必要がある。

売らんが為のキャッチーなタイトルをつけてしまったので、構成に無理が出たような気がしないでもない。


著者は1955年生まれ東大法学部卒(農学博士)、1977年農林省入省、酪農などを担当し、ガット室長、農村振興局次長を歴任し、2008年より経済産業研究所上級研究員、2010年よりキヤノングローバル戦略研究所研究主幹という人。

酪農だけに限らない、農政全般に関する複雑怪奇な現状の一端がわか(った気になれ)る良質な内容。なんだけど、なかなか頭に入らない。説明はなめらかだけど、内容が今ひとつ頭に入ってこないパワポのプレゼンを聞いている様な感覚。


良い内容だと思うんだけどなー。
全般的に惜しい感じがしてしょうがない。


生乳(搾りたて)を、殺菌して遠心分離器にかけると、生クリームと脱脂乳に別れる。

生クリームを攪拌するとバターになる。
脱脂乳を乾燥させると、脱脂粉乳になる。

バターと脱脂粉乳を混ぜて水を加えると、牛乳に戻る!

5点(内容8点・構成2点)/10点満点

|

« 小松達也「英語で話すヒント 通訳者が教える上達法」感想。
語学。2016年04月21日読了。
| トップページ | データスタジアム株式会社著「野球×統計は最強のバッテリーである - セイバーメトリクスとトラッキングの世界 」感想。
セイバー。2016年05月10日読了。 »

◇いわゆる新書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43036/63573953

この記事へのトラックバック一覧です: 山下一仁「バターが買えない不都合な真実」感想。
いわゆる新書。2016年05月04日読了。
:

« 小松達也「英語で話すヒント 通訳者が教える上達法」感想。
語学。2016年04月21日読了。
| トップページ | データスタジアム株式会社著「野球×統計は最強のバッテリーである - セイバーメトリクスとトラッキングの世界 」感想。
セイバー。2016年05月10日読了。 »