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2017/01/26

ランド・ポール/浅川芳裕訳「国家を喰らう官僚たち アメリカを乗っ取る新支配階級」感想。
米国論。2016年12月15日読了。

著者のランド・ポールは、アメリカの現職上院議員(共和党)。2016年の大統領候補として共和党の予備選挙に出馬するも、トランプに敗退した。

本書は、アメリカのバカげた官僚組織について、豊富な実例をもとに徹底糾弾している本である。

アメリカは銃社会である。公務員が公務で銃を使えるかどうかに関しては、アメリカ人を含めて世界中の大多数の人が警察や軍隊だけだと思っている。しかし、農務省、魚類野生動物局、環境保護庁などの官庁が完全武装したSWAT(特殊部隊)を持っていると聞いたら驚くに違いない。

農務省(USDA)は、農業製品について監督している。無殺菌牛乳を生産している酪農家が、無殺菌牛乳の危険性を知った上で購入している人に販売したところ、無殺菌牛乳の販売は許可されていないとして農務省SWATが酪農家を急襲し、無殺菌牛乳を押収した。

ギブソン社のギター工場が魚類野生生物局(FWS)の武装工作員に急襲され、ギターの原材料を差し押さえられた。最終的に判明した差し押さえ理由は、マダガスカルから違法な木材を輸入したから。しかし、なぜ魚類野生生物局が?

また魚類野生生物局は、ホンジュラスからロブスターを輸入したアメリカ商人を急襲した。ホンジュラスの法律に違反した未成熟なロブスターだからという。しかし、当のホンジュラス政府は「違法じゃないですよ」と公式回答した。にもかかわらず、魚類野生生物局はこの商人を犯罪者として廃業に追い込んだ。

環境保護庁(EPA)は、自宅の庭を整地した移民を急襲し逮捕した。理由は「水質清浄法」違反。移民の自宅の庭は法律で保護されるべき「湿地」であり、湿地は許可なく土壌改良してはならない。その土地がからっからに乾いていても、一番近くの川まで10㎞離れていても、環境保護庁が湿地と認定した土地は湿地であり、整地することすら許されないのだ。


というようなことがてんこ盛り。うろ覚えでこの感想文を書いているので、細かなところは齟齬があるやもしれず。ご了承賜りたく。


しかしアメリカ、ひどいね。というかバカだね。

ちなみに作家(兼出版社旅行人社長)の蔵前仁一さんも本書のレビューを書いています。


7点/10点満点

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