« セキュリティ集団スプラウト「闇(ダーク)ウェブ」感想。
いわゆる新書。2016年08月09日読了。
| トップページ | 塩見鮮一郎「貧民の帝都」感想。
いわゆる新書。2016年08月19日読了。 »

2017/01/03

青木盛久「ペルーからの便り」感想。
回顧録。2016年08月13日読了。

本書は、1996年に発生した在ペルー日本大使公邸占拠事件の時に、在ペルー特命全権大使として赴任していた青木氏の回顧録である。

内容としては、前半150ページが着任してから友人に宛てた「ペルー便り」という日常を書いたエッセイ、後半50ページが在ペルー日本大使公邸占拠事件の生々しい体験記(127日間の人質生活)である。

本書は、人質として捕らえられていた127日間の後半部分に焦点を置きやすいが、前半部の方が面白い。

p19
「1985~1990年のガルシア政権のポピュリスト的なバラマキ福祉政策は、この国に極左のテロの猖獗(しょうけつ=悪い事がはびこること)と、ハイパーインフレーションをもたらし、ペルーを崩壊の縁に追い込んだ。」

アフリカや中近東の近現代史はそこそこ本を読んだけど、南米の近現代史はまだまだ勉強不足で、こんなことがあったとは知らなんだ。こういう事実がありながら、ベネズエラは左翼ポピュリストのチャベス、無能のマドゥロが政権を握り、2017年の今、国を壊滅に追い込んでいる。歴史を学ぶのは大切だ。

p42
「農業における最大の問題点は、等高線栽培(段々畑)を行わないことによる土壌の流出である。」

段々畑にはそういう効果があったのか。それは全く知らなかった。


1997年に出版された本書はもう古本でしか手に入らないけど、経済的に行き詰っていたころのペルー(今はAPEC・TPPに加盟するくらい経済はそこそこ順調。貧困層対策はともかくとして)を知ることができる良書である。


7点/10点満点

|

« セキュリティ集団スプラウト「闇(ダーク)ウェブ」感想。
いわゆる新書。2016年08月09日読了。
| トップページ | 塩見鮮一郎「貧民の帝都」感想。
いわゆる新書。2016年08月19日読了。 »

◇エッセイ・紀行文」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43036/64710559

この記事へのトラックバック一覧です: 青木盛久「ペルーからの便り」感想。
回顧録。2016年08月13日読了。
:

« セキュリティ集団スプラウト「闇(ダーク)ウェブ」感想。
いわゆる新書。2016年08月09日読了。
| トップページ | 塩見鮮一郎「貧民の帝都」感想。
いわゆる新書。2016年08月19日読了。 »