« 井上靖「蒼き狼」感想。
歴史小説。2017年12月07日読了。
| トップページ | 飛浩隆「象られた力」感想。
SF中編集。2017年12月21日読了。 »

2018/06/12

新田次郎「劔岳<点の記>」感想。
近代歴史小説。2017年12圧15日読了。

初めて劔岳の頂点を測量した測量官・柴崎芳太郎を主人公とした、測量の苦闘史(日露戦争の直後)。史実に基づく。

私は2014年まで法政大学地理学科(通信教育)で、測量を含めた地理学を学んでいた。

測量というのは、実在する地形(3次元)を、地図という2次元空間に落とし込むために必要な作業である。

本書は、通常なら3次元空間を図る測量という技術を、地図という2次元空間を経ることなく、文字という1.5次元空間に無理くり落とし込んだものである。

そのため測量に関する説明が多い。山の険しさに関する説明も多い。それらをくどく感じるほど説明しているため、人物描写が薄くなっている。

新田次郎作品は、どれも背景描写(本作の場合は測量そのものと測量技術の説明)にページが多く割かれ、人物描写が薄くなる傾向にある。とはいえ、新田次郎が取り上げるの題材(テーマ)はスケールが大きく、欠点を差し引いても魅力が勝り、多くの読者から絶賛されている。

本書も、つい最近映画化されている(といっても公開は2009年なので、もう9年も前)

悪くはないけど、説明が多くて多少興を削ぐ。そう感じた小説だった。


6点/10点満点

|

« 井上靖「蒼き狼」感想。
歴史小説。2017年12月07日読了。
| トップページ | 飛浩隆「象られた力」感想。
SF中編集。2017年12月21日読了。 »

◆小説・時代小説・歴史小説」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 新田次郎「劔岳<点の記>」感想。
近代歴史小説。2017年12圧15日読了。
:

« 井上靖「蒼き狼」感想。
歴史小説。2017年12月07日読了。
| トップページ | 飛浩隆「象られた力」感想。
SF中編集。2017年12月21日読了。 »