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2020/01/04

真野森作「ルポ プーチンの戦争 「皇帝」はなぜウクライナを狙ったのか」感想。2019年04月11日読了。9点/10点満点

 

著者は毎日新聞記者。ロシアに語学留学し、1年でロシア語でインタビューできるほどマスターし、2013-2017年ロシア特派員。

 

ウクライナで起きているクリミア半島のロシア併合、およびドネツク地方での親露派対ウクライナ軍に関しての取材が中心で、取材地は主にウクライナである。

副題が本書のテーマであり、実際ウクライナ情勢がほとんどを占めるが、今の日本でウクライナ情勢について書いたところで売れないのだろう。タイトルが「プーチンの戦争」になった理由はそんなところかと邪推。

 

ということでウクライナの地図。南に見える島(半島)がクリミア。マークがついているところがドネツク。 

 

親露派、ウクライナ極右、双方の軍事関係者、政府関係者や役人、一般市民に分け隔てなくインタビューしている。
国際報道ではプーチンが悪者になっているが、本書を読み進むにつれ、ウクライナ(政府・官僚・軍・極右勢力)の腐敗の酷さが目につくようになる(ロシア情勢を齧ったことがある人にとって、これはまったく驚かない。ウクライナは旧ソ連から独立した国々の中でも、突出して腐敗していることは多くの人が知っている)

 

本書の肝として、旧ソ連崩壊時、ウクライナには1000発を超える核ミサイルがあった。ウクライナ(とカザフスタンとベラルーシ)は核ミサイルを全面放棄する国際覚書を米英露と結んだ(1994年のブダペスト覚書)。この覚書には相互の国境不可侵条約が入っていた。

 

しかし20年後の2014年、ロシアは国際条約を破りクリミア半島を自国化し、米英両国はロシアの約束やぶりを見過ごした。

 

p381
「この現実を北朝鮮やイランもみんな見つめているだろう」

 

9点/10点満点

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