酒井啓子「9.11後の現代史」感想。
いわゆる新書。2018年02月05日読了。
私は千葉県柏レイソル市に住んでいる(最寄駅は柏駅。柏市内にはJR私鉄合計10の鉄道駅がある)
ビックカメラが駅前にドーンとあり、その地下に浅野書店という、わりと売場面積の広い本屋があった。そこが2018/5/20で閉店した。私は2年くらい前からアマゾンでの本の購入を極力控え、浅野書店をメインになるべく本屋で本を買っていたのだが、この閉店は残念至極である。
さらに追い打ちをかけるように、新星堂カルチェ5店も5月末頃に閉店してしまった。以前の新星堂は、ビルの3F4Fの2フロアで本を売り、&2FでCDも販売していたのに、書店不況が深刻になって本屋部分が3Fのみになり、さらに3Fでは本の売場を減らして携帯電話や文房具を売ったりして、とにかく売上を稼ごうとしていたのだが、遂に閉鎖に至った模様。平日の昼間に行くと客が3人くらいしかいないことがままあったので、閉鎖は時間の問題だったのだろう。
これで柏駅周辺では、丸井に入っているジュンク堂(5F)と、高島屋に入っているくまざわ書店(5F)の2店のみになってしまった。どっちも駅から自宅への反対方向にあるので、本屋への足が遠のいてしまう。
さて本書。浅野書店で見かけ、著者名で間違いなしと判断し即買いした。講談社のWebサイトに本書の冒頭が公開されているのでご参照されたし。
本書の前に読んだ「ブラック・フラッグス(上下)」も、浅野書店で購入した。
本書の著者、酒井啓子先生(1959年生)は千葉大教授で、イラク政治史と現代中東政治の専門家である。
ちなみに、桜井啓子先生(1959年生)は早稲田大教授で、(たぶん)イランとイスラム・シーア派の専門家で、よく似たお名前であるが、別人である(当たり前だ)
タイトルにある「現代史」というのはやや大げさで、「中東と、中東に関与した欧米史」である。
とはいえ、最近の新書らしく、とてもコンパクトにまとまっており、私の頭の中を整理するにはとても良い本だった。
だがしかし、著者には何の落ち度もないのだが、私の評点は低い。
直前に読んだ「ブラック・フラッグス(上下)」があまりにも読みごたえがあったのに対し、読みごたえがないのだ。すでに知っている情報が載っているのだ(本書には「ブラック・フラッグス」を参照した部分がある)。これは読んだ順番が悪かった。先に本書を読めばよかった。こればっかりはしょうがない。
小説を読むのと違って、知識を得るための本は、「自分が」既に知っていることが書かれている場合、ちょっとしたがっかり感に襲われてしまうものだ。それは著者の責任ではない。
なので、私としては、本書は良書である。という感想で締めくくりたい。(なんのこっちゃ)
6点/10点満点
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